第４５７話 神影の修行内容 ページ7
山本の驚いたような表情を眺めていると、ディーノさんからの視線を感じた。
ﾃﾞｨｰﾉ｢最後に、神影 A｣
貴｢──はい｣
彼に視線を向けると、ついに自分の名前が呼ばれ、顔を引きしめる。
私は、なんの修行になるのか──･･･。
そう考えていた時に、不意にトレーニングルームの扉が開いた。
こんな時に入ってくるなんて･･･そう思いながら、扉の方に視線を向けようとした時──
??｢A〜っ！｣
貴｢うぷっ──｣
目の前にスーツのドアップが映ったと思ったら、力強い両腕で抱きしめられた。
急すぎる展開に頭がついてこないけど、どこかで嗅いだ事のある匂いがして、とある人物が浮かんできた。
貴｢し･･･師匠･･･？なにしてんの？｣
ギュウギュウに抱きしめられ、顔を胸筋に押し付けられるなか、何とか顔を逸らして口に出す。
そう、私の師匠である１０年後のルカ・ミカゲルトだ。
声色は私の知っている師匠よりは低いし、オネェ口調じゃないけど･･･この匂いは師匠のものだった。
ﾙｶ｢グスッ･･･そうだ･･･ルカだぞ〜！！あ”ぁ〜･･･！Aだぁ〜･･･！！本物だァ･･･！！｣
鼻をすすりながら、嬉しそうな声色で私にスリスリと擦り寄ってくる師匠。
まるで、無くした大事なものを見つけたみたいな反応。
しかも泣いてる･･･その事実に動こうに動けなくて、されるがままになってしまう。
ﾃﾞｨｰﾉ｢･･･想像してたよりも情緒が大惨事になってんな、ルカの奴･･･｣
抱きしめられて、されるがままになっている私を見て少し戸惑いを見せるディーノさん。
ﾃﾞｨｰﾉ｢まぁ、察してると思うがAはルカと一緒に風の
貴｢風の
そんな疑問をディーノさんに投げかけると、ピクリと反応し、少しだけ抱きしめる力を緩めた師匠。
そして、再び強い力で私のことを抱きしめ始めた。
ﾃﾞｨｰﾉ｢･･････あぁ、天空の
長い沈黙の後、ディーノさんは重い口を開いて説明してくれる。
ﾃﾞｨｰﾉ｢だが、天空の炎は強力だ。お前の妖力のパワーを底上げしてくれるはずさ｣
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作者名：朔怜ｰｻｸﾚｰ | 作成日時：2023年4月15日 4時
