蒼い雛鳥 ①【原神】 (ページ10)

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今年は璃月七星天権(てんちゅえん)、
凝光が儀式を管理するらしい。

その後ろには、
儀式に必要な香炉と肉や魚、果物等の貢物が並べられていた。

ついに " 最悪の儀式 " が始まった。
凝光が香炉に元素力を注ぐと、天空に届く光の柱が現れた。

光の柱に渦巻く雲。
然し、その雲がどんどん濁り、黒く染まっていく。

そして、天から降臨した岩王帝君は
力無く香炉と貢物を目掛け転落。

漆黒の鱗を持ち、金色の背毛と麒角。
その美しい姿は地面に倒れ、一向に動く気配は無い。

…私が帝君の計画を知らなければ、
この国を、民を滅ぼすまで力を奮うだろう。

凝光は岩王帝君に駆け寄ると、千岩軍に命令を下した。

凝光
「帝君が殺害された！この場を封鎖しろ！」

この声で無数の千岩軍が駆け込み、玉京台を封鎖した。
やっぱり…玉京台を封鎖する動きに出たか。

このままでは私も彼らの身も危ない。
それに、私には他に目的がある。

此処から逃げることで益々怪しまれるだろうが…仕方ない。

パイモン
「い…一体何があったんだ！？
　今 " 帝君が殺害された " って……

　まさか…岩神がし、死んだ！？」

『 …そうみたい、
　でもこのままだと君達は危険かもしれない。』

パイモン
「え、何でだ！？」

『岩神が殺害されたということは
　千岩軍は所構わず怪しい者を捕まえる。』

パイモン
「そ、それで？」

『つまり、異国から来た君達は…
　真っ先に疑われて捕えられる、ということだよ。』

パイモン
「あぁ！！ど、ど、どうしよう！？」

『パイモン落ち着いて、私に任せて。』

空・パイモン
「「？」」

私は旅人とパイモンの肩に手を置くと、仙力を込める。
すると、私たち三人の身体が徐々に薄くなり、

玉京台から人目に付かない場所へ移動した。

パイモン
「うぇ！？オイラたちいつの間に！？」

『パイモン、声を抑えて。』

パイモン
「ご、ごめん… 」

空
「 Aさん今のって… 」

『その話は後、今はここから離れよう。』

そう言い忍び足で移動していると、
" ぱきん " と、嫌な音が鳴った。

…何でこんな時に。
そう思った時には既に遅い。
千岩軍が此方に気付き、あっという間に囲まれてしまった。

仕方ない…力を使うか、そう思った時 ⎯⎯⎯⎯。