蒼い雛鳥 ①【原神】 (ページ9)

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『そういえば自己紹介がまだだった…
　私はA、璃月に住んでいる水文学者だよ。』

パイモン
「オイラはパイモン！こっちは旅人の空だ！」

空
「よろしく、Aさん」

パイモン
「なぁA！あれはなんだ？」

パイモンが指差す所を見ると、そこには大きな香炉があった。
懐かしい…、まだあったんだ。

あれは儀式の前に祈願すると、仙気によって
岩王帝君と仙人から加護を得られるとされているもの。

私は仙気を送り込んだことは無いけれど。
…他の仙人たちはどうなんだろうか。

元気に、しているだろうか。

私がパイモンの問いかけに答えないことが
気になったのだろう。

旅人が私に声を掛けた。

空
「 Aさん？」

『 …っごめん、考えことをしてた。

　あれは香炉だよ。
　儀式の前に香炉に祈願すると、
　帝君と仙人の加護が得られると言われているんだ。』

パイモン
「ほぇ〜、
　そういえば、仙人ってどんなやつなんだろうな。」

『 …璃月の仙人達の多くは獣の姿をしているよ。
　鷺の姿だったり…鹿の姿だったり…その姿は様々かな。

　岩王帝君も儀式では半分麒麟、半分龍の姿で現れる。』

空
「 …仙人に詳しいんですね？」

『岩王帝君は毎年見ているし、
　…仙人には会ったことがあるからね。』

パイモン
「 Aって仙人に会ったことがあるのか？！」

『 …昔の話だけどね。』

パイモン
「凄いなぁ〜、オイラも会ってみたいぞ！」

『 …いつかきっと会えるよ。
　そろそろ儀式が始まる、行こうか。』

もう君たちは私(仙人)と会っているけどね。
私の正体を隠しながら、旅人と儀式の場へと足を進めた。

そして愈々(いよいよ)、
璃月を混乱に導く儀式が……始まろうとしていた。