蒼い雛鳥 ①【原神】 (ページ23)

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仙力を使い、料理人の記憶と旅館の記憶を視る。

水は一度溶かしたもの、
人や物に付いたものについての記憶を持つ。
私は僅かな水滴でも視ることが可能だ。

そして数日前からお化けが出たと騒いでいること、
料理人が何かに怯え、後退りをする姿が見られた。

『幽霊を見たの？』

言笑
「 …実はついさっき…あ、あやしい影を見たんだよ… 」

『 … 』

言笑
「俺は…この望舒旅館が安全じゃないかと思うと…
　落ち着いて杏仁豆腐も作れない… 」

『 …分かった、私が何とかするよ。』

言笑
「ほ、本当か…？助かるよ！」

" 幽霊 " の正体が何かを確かめないと、
杏仁豆腐は作ってくれなさそうだと判断した私は、
厨房に戻ることにした。

…そういえば、
旅人とパイモンは厨房で料理を作っているはず。
大丈夫だろうか。

そう考えていると、パイモンの叫び声が聞こえた。

パイモン
「 %^%＆……………！！」

悲鳴が聞こえた厨房に戻ると、
パイモンが旅人の腕にしがみつき、震えていた。

『どうしたの？』

パイモン
「 A！い、今…お、女の子のお化けが…！！」

『 …確かに、気配が残ってるね。』

パイモン
「何でそんなに冷静なんだよ！？」

『さっき料理人からその話を聞いたの。
　さて、どうしようかな。』

空
「 …戦う？」

『そんな事はしないよ、元の場所に還すの。』

空・パイモン
「「？」」