蒼い雛鳥 ①【原神】 (ページ18)

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これまでの出来事を話すと理水は憤った。
当たり前だ。忠誠を誓った主君を失ったのだから。

理水畳山真君
「帝君がで暗殺された、だと？
　しかも、" 迎仙儀式 " の最中に？！
　璃月の...いや、この世界の誰がそのようなことを！

　待て…
　帝君を暗殺できる者など、この世にそういるだろうか？」

『理水… 』

理水畳山真君
「我らは帝君の律令に従い、璃月を守っている。
　人間界の繁栄により、我々は山野に住むようになった。
　これは人間を思ってのことであったのに。

　だが今...、帝君は…帝君は…ああ…。
　A、お前は何も知らないのだな？」

『 …私も信じ難いけど、それが事実だよ』

理水畳山真君
「 …そうか。
　旅人よ、話は分かった。
　削月築陽真君が招へいした理由も分かった。

　この山の雑事を処理したら、
　他の仙人たちに会いに行こう。」

空
「そう言えば、ここの琥珀って... 」

パイモン
「知ってるぞ！あれは仙人の仙力だろ？
　小説とかに書いてあるみたいに…

　羽を草木に、唾液を滝にって感じで、
　あの琥珀もきっと同じ原理なんだろ！」

空
「 " 燕の巣 "みたいな？」

理水畳山真君
「 …そのような話は知らんが、此ら琥珀は私が植えた花だ。
　名を踱山葵(とざんあおい)という。

　この花の大部分は地中に埋まっている、
　これを踏むと琥珀が生み出され、
　侵入者を閉じ込める仕組みになっている。

　此処に隠居して以来、
　山の静寂を求めるためにこの花を至る所に植えた。
　おかげでこの数年で侵入者を排除してくれている。
　だが、たまに珍妙なものも閉じ込めることもあるが… 」

パイモン
「じゃあ、この琥珀って...生きてるのか？」

理水畳山真君
「その通り。もし私が軽率にこの山を離れれば、
　罪のない命まで傷付けてしまうかもしれない。

　それらの処理を済ませたら発つ。
　お前たちはAと共に、
　留雲借風真君(りゅううんしゃくふうしんくん)の元へと行くがよい。」

『 … 』

パイモン
「あれ、どうしたんだA？顔色が悪いぞ？」

理水畳山真君
「留雲は昔からお前に世話を焼いていたからな...
　とことん叱責を受けて来い。」

理水が飛び立った後、
留雲借風真君が住む奥蔵山へと向かうことにした。

私が一番会いたく無かったのは留雲だ。
削月よりも執拗に質問責めに合うことは、目に見えている。

…胃が痛くなってきた気がする。