蒼い雛鳥 ①【原神】 (ページ17)

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「山門を荒らし、戒めを受けさせた賊人を逃したか。
　無知なる凡人よ、我が戒めをその身に受けよ！」

『 …此処は理水の縄張り。
　勝手に琥珀岩を壊し、賊を逃がしたことは
　私に免じて見逃して欲しい。』

理水畳山真君
「お前は… 」

振り返ると橙色と茶色の体毛を持つ、
秀逸な鶴の姿をした仙人、理水畳山真君(りすいじょうざんしんくん)がそこに居た。

思惑通り、私と旅人に向けてその翼を広げ、
威嚇するかのように此方の様子を伺っている。

然し、私の声と姿を見ると朱色の眼を大きく広げ、
暫く考え込んでいる。

理水畳山真君
「 ...やはり、先程の仙力はお前のものだったか。」

『気づいていたの？』

理水畳山真君
「もしやと思い様子を見に来れば…
　水泊…いやAよ、久しいな。」

『久しぶりだね理水。…他に私に言う事は無い、？』

理水畳山真君
「 …叱られたいのであれば思う存分叱ってやる。
　だが、お前なりの理由(わけ)があるのだろう、
　今は聞かないでおいてやろう。」

削月と同じように叱られると思っていたが、
理水は私の考えを理解しようとしていてくれていたのだ。
良い友人を持った、と改めて思う。

理水畳山真君
「処(ところ)で無知なる凡人よ、私に何用だ？」

空
「削月築陽真君に言われてここに来た… 」

理水畳山真君
「削月築陽真君が…人間に言付けを頼んだ、だと？」

旅人が理水に " 禁忌滅却の札 " を見ると
人間がまだ持っていた、ということに驚き、
そして懐かしんでいた。

理水畳山真君
「ほう？
　これは " 禁忌滅却の札 " か？まだ世に残っていたとは。」

パイモン
「 " 禁忌滅却の札 " って凄いものなのか？」

『昔、帝君がこの神札を作って人間に与えたの。
　元々数が少なくて、今の時代にある方が珍しいかもね。』

理水畳山真君
「ふむ...まずは詳しい事情を聞かせてみよ、
　後々その事実を確認させてもらう。
　璃月港は手が届かぬ場所ではない、虚言は通じぬからな。」

理水は昔から " 事実 " しか信じない。
それは人間であっても、私たち仙人に対しても、だ。

人間が嘘を吐き、理水を騙そうとする事があれば…
間違いなくその人間は只では済まないだろう。

そして旅人は理水に璃月港であったことを詳しく説明した。
それは話した内容は勿論、全て事実だ。