蒼い雛鳥 ①【原神】 (ページ16)

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盗賊団の男性の兄を琥珀岩から助け出すため、
旅人に助力をしてもらうことに。

『旅人、琥珀岩は適当に壊しちゃ駄目だよ。
　琥珀岩は元々、侵入者を防ぐために植えられたもの。
　だから…魔物やイノシシが入っている事もある。』

パイモン
「えぇ！じゃあどうすればいいんだ？」

『 … 』

私は目を閉じると、仙力を使い琥珀岩の中を見透す。
その瞬間、私の身体からは蒼い仙気が放出した。

…見えた。
山沿いにある一番端の大きな琥珀岩。
そこに人の気配を感じた。

『旅人、あの琥珀岩を壊してみて。』

空
「分かった」

旅人は元素力を使って琥珀岩を破壊した。

削月に会った時にも旅人の戦闘を見たけど、
神の目を持たなくても元素力を扱えるなんて…
旅人には何か(・・)あるのだろうか。

粉々になった琥珀岩の中からは一人の男性が現れた。
この人がさっきの男性の兄弟だろう。

兄弟は私たちに向けて、お礼を述べた。

男性
「仙人の使いよ、ありがとう！俺の兄弟を助けてくれて！」

『貴方達を助けるのはこれで最後だよ。
　気を付けて、山を降りてくださいね。』

男性
「はい...本当にありがとうございました！」

彼らが去った後、理水と会うのが気まずいな…
そう思っていると、パイモンがこんな事を口にした。

パイモン
「なんか、此処の仙人は気性が荒そうだ…

　でも、オイラたち悪いことしてないし、
　多分大丈夫だよな… 」

『私たちも、琥珀岩に閉じ込められちゃうかもね。』

パイモン
「ひっ！怖いこと言わないでくれよA！」

『冗談だよ。』

…本当に冗談で済んだらいいんだけど。
理水が来たら何て言うべきなのかな。

言い訳は…昔から通用しない質(たち)なのは承知している。
正直に言うしかないか。

頭の中がこれからのことで一杯になっていると、
凛々しい声が聞こえて来た。