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「____うがあ……!!」
その瞬間、私は氷の棘を出して目の前の男を刺した。
両腕が使えないからって何もできないわけじゃない、舐めんな。
ふう、それにしても危なかった。
もう少しで私の初キスが奪われるところだったなんて。
あいつがゆっくり近づいてきてくれてよかったよほんと。
「____まだ、やる?」
「ひぃいっ」
あと11人もやれる気はしないが、はったりは大事だ。
精一杯のドスを効かせておく。
「怖がるな!!両腕が使えないんだ、慎重にやればどうってことない!!」
う、図星ですよ……。
さてこれからどうするか……。
____ドスッ___
「______かはっ__」
「これはさっきやられたあいつの分だ!!」
痛い。
バットで背中を殴られたのかな。
なにも混じっていない胃液が出る。
「そうだやっちまえ!!!」
私はその後ずっと殴られ、口の中には鉄の味が広がっていた。
顔もグーパンされた。許さないからねマジ。
「わかってるか?リンネちゃんよお。俺らはお前を殺したいわけじゃねえんだ」
何を言ってるんだろう。さんざん殴ってきたくせに。
火あぶりとか言ってたの聞こえてましたけど。
「おい、あいつをやったことを謝罪しろ____今なら殺さないでやってもいいぜ??」
男はそう言って私の顔を撫でる____
「_____戯言を」
「…………あ?」
私は奴らを睨みながら続ける。
「私は女皇に忠誠を誓っている。任務失敗は死と同じ、いまさら死なんて怖くない。それよりも怖いのは___」
ああ清々する。私は半笑いで言ってやる。
「お前らの……ふふっ____心の醜さだな」
「「「なんだとおおおおおお!?!?」」」
飛び掛かってくる彼ら。
「残念、君たちは私に時間をかけすぎた」
___おかげで地中に氷の基盤を広げられた。
「「「うわあああ!!!なんだこれえええ!!」」」
元素力を使って、氷を基盤から地上に伸ばし、確実に一人一人の体を貫通させていく。
「あんたが最後」
「ウアアアアアアア_______グハッ」
「よし……これで…終わりかな。
……まったく、誰だよ敵は一人とか言った…の……は……______」
その瞬間、張っていた緊張の糸が緩み____
____意識を失った。
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作者名:りんた | 作成日時:2024年2月6日 13時