選択科目-3 ページ8
しかし、周囲はパニック。ボタボタと血が落ちるので、悲鳴を上げる女子たちもいる始末。
「お前さん、ああ、どうすりゃあいい！今すぐ医務室に連れていかにゃ！」
「……………僕が連れて行く！」
ハグリッドも狼狽する中、動いたのは何とドラコ。彼は有無を言わせずAをお姫様抱っこして、スタスタ歩いていく。
「いや、わたし自分で歩けるんだけど。腕しかやられてないし。もしもーしドラコさん？聞いてます？？？」
医務室に着いて下ろされるまで、結局彼女の抗議が聞き入れられることはなかった。
「まあ、どうしたのですか、その腕は！」
「ヒッポグリフの爪でやられました」
「何てことでしょう………ああ、ミスター・マルフォイ、そこに座らせてください。あなたには傷はありませんね？」
「僕は彼女のおかげで大丈夫です」
医務室であれよあれよと言う間にベッドに腰掛けさせられ、傷口の手当てをされる。
「腕は動きますか？感覚は？」
「動かなくはないでｓいっっっっったぁ！！！」
軽く動かしてみると、急に痛みが来て、Aは悶絶した。おバカな患者には慣れているマダム・ポンフリーは、怒るでも呆れるでもなく、消毒を終えた二の腕に包帯を巻く。
「これで大丈夫。けれど、傷自体は深いですから、ぶつけたりしないように気を付けること。包帯を渡しておきますから、治るまでは定期的に変えて、酷く痛むようならまたいらっしゃい」
「ありがとうございます…」
「すみません、ありがとうございました」
さっき動かしたせいで何となく痛い腕を庇いつつ、Aたちは医務室を出た。
ドラコが寮へ送ってくれると言うので有難く厚意を受けて歩いていると、彼が口を開いた。
「すまなかった」
ドラコは、心底反省と後悔をしている様子だった。
「僕があんなことをしなければ、君はケガをせずに済んだだろうに」
「ほんとにな」
「ウッ」
A、あえての追撃。鬼畜の所業。
「何なの？1年に1回くらい何かやらかさないと死ぬの？学習能力バグってんの？？？」
返す言葉もなく、ドラコは撃沈した。今回に至っては、自分の愚行の末に庇われてケガさせてるので、マジで返す言葉もない。
暗いオーラを背負う彼に言いたい放題言ったあと、彼女は付け加えた。
「…………………でも、ドラコが無事で良かった」
「トコハ…」
感動的な空気が流れたのも束の間。
「感謝は全力でするが、女性が軽々しく体を傷付けるな。嫁入り先がなくなるぞ」
ドラコは全力で蹴られた。
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一般市民B(プロフ) - お待ちしてました！！イケメンのコミュ力パネェ…更新頑張ってくださいね！ (2022年2月8日 18時) (
レス) @page10 id: aa0bfcf6a1 (このIDを非表示/違反報告)
CHIA(プロフ) - めっちゃ面白かったです！これからも頑張ってください(￣^￣)ゞ (2021年9月4日 15時) (レス) id: a32ddc8099 (このIDを非表示/違反報告)
由瑞 - 続編おめでとうございます！凄く面白かったです！更新頑張ってください!おめでとう (2020年11月8日 22時) (レス) id: 8d4739ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆りんりん♪ | 作成日時：2019年8月4日 2時
