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「君の魔力はお母さん似で、峡谷で見た時は驚いたよ」
ユナンのそのいい方からして、母上の魔法を見た事があるんだろうな。
「でも、それは力ばかりで有効じゃない。客人は久しぶりなんだ。
だから僕がしっかり君に教えるよ」
「ほ、本当ですか？」
「うん、勿論。初めてだからね、君みたいに原石のような魔道士は」
よかったー!
心底安心した。私はここにきてよかった。
「それより……紅茶はまずかったかな？」
手で囲むだけ囲んだそのティーカップは一向に減っていない。
ユナンはその私の様子をじっと見つめていた。
「い、いえ……っ」
ユナンの話にも、ユナンが何者なのかも気になって紅茶どころではなかった。
「……君が今思っている事を当ててあげようか？」
ぐびっと紅茶を飲むと、ユナンが意味深な笑みを浮かべながらそう聞く。
私は思わずティーカップを置いて頷くと、彼はまた微笑んだ。
「僕はユナン、マギだよ」
えっ……。本当にマギ？
そうだとすれば全ての話に納得がいく。
「も、申し訳ありません!今まで半信半疑でいくつもの失礼な態度をとってしまい!」
慌てて額をつく私をユナンは急いでやめさせた。
彼いわく、そういう事は必要ないらしい。
まさか、本当にマギだったなんて。
「こんな辺境に住んでいるから誰かと話すだけでも嬉しいんだ。敬われたって嬉しくない。いっそ友達だって思っててくれると嬉しいな」
「友達はちょっと……。でも、師としてはどうでしょう」
「えぇー。しょうがないなー」
口をすぼめ、拗ねるその姿はマギとは思えない姿だった。
今頃、ジュダルは元気にしてるかな。
ユナンの拗ねるその姿を見ると失礼な事だが昔のジュダルを思い出した。
「お願いします。ユナンさん」
「冗談、冗談。君がいつまでも怖い顔をしてたからね」
怖い……顔……？
「君がどんな気持ちでここにきたのはだいたい予想出来るし、これまでどんな道を歩んできたのか、僕だってマギの端くれだから分かるよ。でも……ここにいる時ぐらいもっと歳らしくいたっていいんだよ」
「私は至って普通なのですが……」
「じゃきっとこれから君の普通が変わっていったら僕は嬉しいよ」
ユナンはそういって紅茶を飲み干した。
私はそんなにも普通じゃないのかな。
ティーカップを覗くと水面にはいつもと変わらない私が写っていた。
ユナンには私がどう写っているんだろう。
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あすき(プロフ) - 今でも更新待ってます！ (2020年9月29日 21時) (
レス) id: a838b5fe09 (このIDを非表示/違反報告)
雑草と花(プロフ) - 紅明さんめちゃくちゃかっこいいです！更新楽しみにしてます！ (2020年3月3日 9時) (レス) id: 157490c8f1 (このIDを非表示/違反報告)
エンジョイヌ(プロフ) - 更新が再開されるまで、待ってますね！ コメントが二つに分かれて申し訳ないです…… これから応援させてください！お話書くのすごく時間かかるし大変なのは存じてます！それを承知の上で頑張れと応援させてください！ しおり挟んで待ってます！(￣^￣ゞ (2018年8月27日 0時) (レス) id: 6aa42b68c7 (このIDを非表示/違反報告)
エンジョイヌ(プロフ) - なんて素敵なとこで更新止めちゃってるんですか!!初めまして!私今日初めてこの作品を知って2時間もなしにぶっ通しでよみました!気がついたら最新話はまで来てました!それくらいこの作品は面白いです!もっとこの作品の続きが読みたいです!この作品の行先が読みたいです! (2018年8月27日 0時) (レス) id: 6aa42b68c7 (このIDを非表示/違反報告)
ウォリア(プロフ) - 黒瀬のんさん» ありがとうございます。更新頑張りますね! (2018年1月22日 18時) (レス) id: 286a4cd632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水溶液 x他1人 | 作成日時：2016年12月14日 21時
