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昔から、私は母上に気に入られていた。

第一皇女として生まれ、皇女として育てられた私は実母である母とは疎遠にされるものだと聞いた。

しかし、母上は疎遠に扱うどころか、よく私の面倒を見てくれる。



「母上、今日はどんな魔法を教えてくれるんですか?」


わくわくしながらそう聞くと、母上は微笑みながら私の杖を出してくれる。


二人だけの秘密の時間。魔法も二人の時だけ教えてくれる。
母上と私の誰にも内緒の時間。


「今日はそうね……。白Aは水魔法が得意だけど、他の魔法との合成もやってみましょうね」

「はい!母上」



母上の周りには黒い鳥が飛んでいた。そして私の周りには白い鳥がいる。
ルフというものらしく、母上のルフはとっても強いと聞いた。

私もいつか黒いルフを使えるようになりたい。

その思いを胸に秘め、母上の魔法を食い入るように見た。


「こうやって……シャラール」


杖から出される水魔法は魅了的だった。
けれど、母上はいう。本当は杖だけではダメと。

私のマゴイ保有量はなかなかのものだから、こうやって杖を振るう事ができる。
けれど、マゴイを保有できる事に越したことはない。

そのためには身体を動かして、マゴイをもっと手に入れた方がいい。


「ほら、やってみなさい」


魔法を見て、何がどうなっているのか。それを判断する。
最初は難しく、母上にヒントばかりすがっていた。

だけど、今は違う。


「シャラール……」



ピィっとルフ鳥の声が聞こえる。

ちらっと母上に見ると、少し怪訝そうだった。
なぜ私がルフ鳥に耳を澄ますと嫌な顔をするのか、私には分からない。

けれど、聞くのも億劫になるほど母上の顔は歪んでいた。



「どうですか、母上」


恐る恐る聞くと、母上はハッとして、すぐに笑ってくれる。
よかった。いつもの母上だ。


「上出来です。さすが私の可愛い白A。自慢の娘です」


嬉しかった。母上にそう言ってもらえるのが。
頑張ってよかったと思う。


「そうそう。白A、貴方に紹介したい子がいるんです」


紹介したい子?
首をかしげて母上に見つめると、微笑みながら返事をしてくれる。


「そう、おいで。ジュダル」


その声と共に障子が開き、黒い三つ編みの子供が母上の従者と共に現れた。


「この子は神官のジュダル。貴方ときっと仲よくなれるわ。明日からは一緒にこの子と魔法を習い ましょうね」

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水溶液(プロフ) - リンゴさん» ありがとうございます!少し話しがバラけて……最近、ようやく話の筋がまとまったのでこれからは今までよりも一生懸命頑張りますね! (2016年8月7日 0時) (レス) id: 286a4cd632 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ(プロフ) - 楽しく読まさせいていただいてます。更新頑張ってください (2016年8月6日 23時) (レス) id: 9f77e6e9ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水溶液 x他1人 | 作成日時:2016年7月28日 23時

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