紫紺の彼女はもう1人の最強Ⅳ (ページ46)

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Aside

まだ少し火照る頬の悟に包まれて
熱いくらいの腕の中で
ゆっくり、たくさん話をしよう
疲れたら、一緒に眠ればいい

こちらを向く悟の胸に額を当てて
静かに悟の話を聞いた

「まず、謝りたいことがある。恵と津美紀のこと、全部、聞いた。俺が行ってれば、Aに嫌な思いさせなかった。入学式も授業参観も、学校からの呼び出しも、1人で、背負わさてごめん。知らないことを、保護者として行くなんて、不安だったろ。」
上から降ってくる、申し訳なさそうな声に
素直に答えようと思って
小さく頷いて、顔を上げた。

『不安、だった。しかもね、私のせいで迷惑かけちゃったの。2人に。、なんかもう、合わせる顔がなくて、。違うね、逃げてるの。2人にも拒絶されたらって思って、逃げてる。』
素直に言葉を紡ぐ私に
悟が一瞬驚いた表情をして
すぐに優しい顔をして
私の頭を撫でた

「津美紀がさ、泣いたんだよ。Aに会いたいって。寝ながら、泣いたんだって。」
『え、、』
強がりが得意なあの子が、泣いた、、
泣かせてしまった。

「そんな津美紀を見た恵にさ、頼まれたんだ。次の運動会、今週末、Aを連れてきてくれって。Aはどうしたい？怖い？」
悟の優しい声と
恵と津美紀の笑い声が重なって
4人で食事していた時を思い出した

『ううん。私、また4人で、ご飯食べたい。学校行くのは、正直不安だけど、、悟、守ってくれる？』

「あたりまえ。Aも恵も津美紀も、俺が守るから。とびきりの弁当作ってよ。」
悟の優しい笑顔に安心する。
私、変わったな。

『うん！』

「くくっ、その笑顔、変わんねぇな。やっと、見れた。俺の大好きな笑顔。」
愛おしいものをみる目
この目は、私だけのものだ。

『悟、わたしね、わかった気がする。半分この意味。今まで、間違えてた。苦手なことや、大変なことは頼りあって、支え合って、そうして生きていくから、楽しいこととか嬉しいことが自然と半分こできるんだね。そんな二人でいることを、言ってくれてたんだね。』

「ふっ、ばかA、今更すぎんだよ。」
額と額を合わせて、
ぐりぐりと押される
間に冷えピタあってよかった
温くなったそれが、クッションになる

『ふふっ、ごめん。』
笑って言える。

あぁ、幸せだ。
こんなに幸せで、いいのかな

『ね、悟、コンサートのとき、どして津美紀に用意した席にいたの、、？』
そういえば聞けてなかった。

「あー、それね、、」
言いづらそうにする悟
なんかあったかな