噂の最強は別の意味でも最強

デート？ ページ6

Your side


デート当日



なぜ、私がこんなことになっているの



朝 10時に○○駅集合



一応、先生なわけだから遅れたらまずいかな、とか考えて少し早めについた



時刻は AM 9:50



10分前なら、無難でしょ



それにしても、休日の駅前は人が多いなぁ


・・・


AM 10:10


え？来ないんだけど


もしかして、私、からかわれただけ？



うわー馬鹿した



五条先生のことだから、どうせ、"え〜A本気にしたの〜？僕とデートしたかった？"とか言って終わるんだろうな




もともとデートなんて行くつもりなかった




断る気満々だったのに、なんでだろう




なんでこんなに私、傷ついてんのよ



｢もう、帰ろ｣





自分でもよくわからない感情を無視して、帰ろうと足を進める





五条｢A！｣



ガヤガヤと騒がしい人混みの中で、五条先生の少し大きい声が私の名前を呼ぶのが聞こえた



振り向いたら、目隠しじゃなくてサングラス姿の五条先生



五条｢ごめん、待った？｣



いつもみたいな余裕そうな表情じゃなくて、若干焦ってる様子


｢待ちました、よ｣


私たちはカップルでもないし、そういう間柄ではないから


よく恋人同士がやるような、"待った？""全然待ってないよ"なんて会話はしない


それち、今の私は、ごめんの一言で済まされるような感情じゃない


なんだろう、モヤモヤする


｢待った、すごい待った｣


五条｢だよね、ごめん、言い訳になるけどいい？｣


｢先生だから、言い訳くらいは聞いてあげます。｣





言い訳なんて、きっと、寝坊とかそんなとこだろう



自分から誘っといて、五条先生のばーか




だけど、そんな私の考えとは全く違う返答が返ってきた




五条｢僕、向こうで待ってたんだよね｣


｢え、それって｣


誰も悪くないやつ


ごめんなさい、ばかって言ったこと謝ります





五条｢僕達、お互いに待ち合いっこしたってことだね｣



そう言って、はにかんだ


五条先生ってこんな風にも笑うんだ



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