私は必要ですか…？(2)【月永レオ】

58話 ページ13

認めたくなかった。本当は私には才能がないと認めたくなかった。でも月永くんたちは違った。私の才能を否定しなくてとても優しい人たちだった。


「ほんと…バカみたい。こんな私にお世辞なんていらないのに」


私は少し浮かれてたのかもしれない。Knightsのみんなが優しかった。それに褒めてくれたから。
そんな月永くんに私はいつしか恋をしてしまった。でも月永くんは私とは違う。


「作曲の才能もダンスの才能も歌の才能もたくさんの才能を持ってる。…こんな私が一緒にいていい人じゃない」


そして私の手元にある一通の手紙を見る。


'お久しぶり。元気にしてた？どう、最近の生活は。プロデュース科に入ったんだって？君、才能ないのにね笑調子に乗るんじゃねーぞ'


この手紙は私が幼い頃にプロデュースをした元アイドルから。このアイドルは人気が出なく、すぐに活動が終了した。私が上手いアドバイスをできなかったせいだ。才能がないのなんて承知している。



「私なんでこの世界に生まれたの…？本当に私は夢ノ咲学院に、プロデュース科に必要…？私はいらないよ。みんなが持っている才能を私は持っていない。」


もう、限界だ。精神的に私はもう限界。
近くにある海に飛び込もうとしたその時だった。


当然誰かに抱きしめられた。

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