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第三十九章 ページ39

「パーティーに参加してもらう。強制だ」


そんな無慈悲な言葉を受け取った。
パーティーの説明を受けて、私は本気で拒否したが……。
結果はお察しの通り。


ずっとそういうのに縁が無かったため、マナーも何もわからない。
そう言うとグルッペンは最適の教師をつける、と言った。
パーティーは三日後。また直前で言う……。
だから、早速今日からレッスンというわけです。
そして、私の教師は。


「基本的なことだけなので、頑張ってくださいね」

『よ、よろしくお願いします。エミさん』


仲良くなっても尚敬語を外さないエーミールことエミさん。
親しき中にも礼儀ありという言葉がよく似合う。
エミさんが敬語だから私もエミさんと話すときは自然と敬語になる。
仲が悪いわけじゃないんですよ。


「まずは挨拶の仕方ですが__」


早く終わらせるには真剣に取り組むのが一番、だよね。





レッスンは二日続いた。つまりギリギリまで。
エミさん、基本的なことだけって言ってたけど基本が多いよね……。


「お疲れ様です。覚えが速くて助かりました」

『あはは……エミさんの教え方のお陰ですね』


結構容赦無かったよ……笑顔で怒られるのって怖い。


「ちゃんと指導するようにグルッペンから言われてますからね」

『そうですか……』

「Aさんは、みなさんから愛されてるんですね」

『……愛されて。…………』


急に黙った私をエミさんが心配してくれる。
その優しさを受けながら、私はエミさんに返した。


愛されてはいませんよ、と。


そう。違うんだ。
確かにみんなは優しくて、何かと私を気に掛けてくれる。
でも、それは愛されているのとは違うと思う。


きっとみんなは私を可哀そうだって思ってるんだ。それが嫌とは思わない。
遠くから逃げてきて、いきなり軍に入れられて、故郷に帰れなくなった。
そんな私を可哀そうだって。だから手を貸してくれるんだって。
みんなは……優しい人だから。


『私は、そういうみんなが大好きですけどね』

「……それを聞いたら喜びますよ」

『そうですね。優しいですから!』


もちろんエミさんもですよ、と笑うと素敵な笑顔を返してくれた。
どこか悲しそうな気がした、そんな笑顔を。




(Aさんは愛されるということについて少し違った価値観を持ってるみたいですね。……愛情が何なのか、わからないんでしょうか)


エーミールは愛情をもって接している仲間を不憫に思い、小さく溜息をついた。

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リノ(プロフ) - 本田大和さん、ありがとうございます!様!?私の妄想に共感して下って嬉しい限りですー!! (2017年9月3日 17時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
本田大和(プロフ) - きゃあああーーーっ!!リノ様の文章力で妄想が止まりませんww これから誰と絡んでいくのか楽しみで仕方がありません(*゚∀゚)b (2017年9月3日 10時) (レス) id: ed9a366666 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 夏海さん、ありがとうございます!嬉しいですー!私自身、最初読み間違えたんですよ(笑)、 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 話のテンポがすごく好きです。そして「ボロボロさん」には草を禁じ得ない笑 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 8f3bd46b36 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - リホさん、ありがとうございます!ありがちな話ですけど楽しんでいただければ幸いです! (2017年8月29日 10時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リノ | 作成日時:2017年8月21日 13時

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