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今も既に抱きしめたくて堪らない
でも!
今日はまだ我慢!
「………じゅん?」
う…!
酔っぱらい翔くん特有の潤んだ瞳と平仮名呼び…
早く強行しなければ俺自身が持たない!
ということで
誘ってきてるとしか思えない瞳に軽くキスをしてから
「ハニーの日はもう終わり」
そう言ったけど、翔くんの瞳はトロンとしてて
理解してなさそう
可愛い・・・
そのまま押し倒したい衝動をなんとか押さえつけながら、俺はソファーの後ろの棚に手を伸ばし紙袋を掴んで自分の膝に置いた
「・・・なに?」
ゆっくり俺と紙袋を交互に見る翔くん
・・・・・・どうか怒りませんように
俺は翔くんに微笑みかけながら、心では祈りながら、紙袋からある物を取り出した
「・・・・・・・・・・。」
それを見た途端、俺に半分預けていた翔くんの体がピクッと跳ねたのがわかった
そしてゆっくり俺から離れようとするから、左腕でがっちり翔くんの体をホールドした
「・・・松本さん・・・それは?」
それまでの高めの甘い声ではなく、いつも以上の低音ボイス
うん、怒ってる
でも俺はそれを無視して
ニッコリ微笑んで右手に持ったそれを翔くんに見せつけた
「今日はね、バニーの日でもあるんだって♪」
そう、俺が手にしているのは白いウサギの耳が付いたカチューシャ
これを翔くんに着けてもらいたくて衣装さんに無理言って借りてきた
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革ベルト
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作者名:りん | 作成日時:2020年8月2日 18時