貴方と共に ページ47
ut「…俺は、Aちゃんの事が好きや。前世でも、今世でもそれは変わらず。例え前世の事がなくても、俺はキミに惹かれとった。……俺と、付き合ってくれませんか？」
(「Aちゃん。もうすぐ戦争が起きる。それが終わったら…。俺と、付き合ってくれませんか？」)
―一瞬、前世で大先生に告白された場面がフラッシュバックした。
あの時は戦争前だったから、それが終わったら付き合いたいと言われて……結局それは叶わなかった。
その戦争時に大先生が重傷を負い、私はその後―。
でも、今は違う。
それに大先生が言った通り、前世の事がなくてもきっと…私はこの人に惹かれていたから。
だから、私がこう答えるのはきっと必然だ。
私は…彼に笑顔を気付いて貰えた時から、とっくに好きだった。
それでも、前世では出来なかった事を。
したかった事を、今…言葉に乗せよう。
(『…はい。私で良ければ。…絶対、お互い生きて帰ろうね』)
『…はい。私で良ければ。…大先生』
ut「…うん」
『…大好きです』
あの時は帰ってから伝えようと思っていた言葉。
漸く伝えられたと思ったら、強く抱きしめられていた。
その背を、私も強く抱き返す。
ut「…ほんま嬉しい。僕で、ほんまにええの？」
『逆に大先生じゃなきゃ嫌だよ。…ずっと、一緒にいたいから』
ut「うん…うん。僕も、ずっと一緒にいたい。…今度は絶対に見失ったりせえへんから。…やからずっと傍におってな…？」
『うん。お互いにね』
ut「まだ解決しなあかん事はあるけど…絶対に僕が守るから。……はぁ、めっちゃ緊張したわ…。まだ身体震えとる」
『私も。凄くドキドキした』
ut「ほんま？なら…もっと確かめてもええ？」
『え？』
そう言って大先生は抱き合っていた身体を離すと、またお互いが見つめあう形になる。
空は既に夕焼けで紅く色づいている為わかりにくかったが、彼の顔は赤く染まっていた。
きっと私もそうだろう。
その顔が、段々近付いてくる。
―そして、目を閉じれば唇が触れる感触。
触れるだけの、軽いキス。
それだけでも…お互いの幸せが伝わるようだった。
数秒で唇は離れて、お互いふわりと笑い、しばらくの間抱き締めあった。
今凄く…幸せだ。
―――――
彼らの様子を、ドアの向こうで聞いている人物がいた事に、彼らは気付いていなかった。
「(…やはり今世でもその方を選ばれるのですねA様。…なら、今世こそ間違えないように、私も覚悟を決めなければ…ダメ、か…)」
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淋(プロフ) - 宙さん» コメントありがとうございます！神作と言っていただけて嬉しいです…！(/ω＼) (2020年10月10日 19時) (
レス) id: 7bc11c6066 (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - 神作(合掌) (2020年10月10日 19時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
淋(プロフ) - 鈴さん» コメントと応援のお言葉ありがとうございます！飽きずに読んでくださって嬉しい限りです(/ω＼)最後まで頑張って走り切りたいと思います！ (2020年8月22日 11時) (レス) id: 7bc11c6066 (このIDを非表示/違反報告)
淋(プロフ) - 零~REI~さん» 嬉しいお言葉とお気遣いくださりありがとうございます！ファン…！凄く嬉しいです！(/ω＼)無事に解決いたしました！また頑張って更新していきますのでまたよろしくお願い致します！ (2020年8月22日 11時) (レス) id: 7bc11c6066 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - コメント失礼します。この作品、飽きずにずっと読んでます。淋さん、無理せず頑張って下さい！応援しています。 (2020年8月21日 22時) (レス) id: a6f1602c22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋 | 作成日時：2020年7月21日 17時
