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琳寧サイド
師匠がお昼休憩でいない間の事｡
釣ってきた鯛を持ってきた克樹と村木から､
お裾分けで貰い､見送った後だった｡
琳寧「(お客さん…?)ようこそ､陽だ…」
男1「いや､客じゃねぇんだ」
お客さんじゃない…?
入ってきた､2人の柄の悪い男性…言われてみれば､そうかもしれない｡
でも､何の目的で?
男2「実は人を探しているんだ」
琳寧「人…?」
男1「あぁ｡不良のような外見をした､オラオラ系の男だ」
オラオラ系の男は師匠かと思ったけど､
あの人は不良じゃないし､甘栗色の髪の乙女みたいだから､
師匠であるはずがない｡
琳寧「えっと…ここには来ていないです」
男1「そうか?おかしいな｡ここにいると思ったんだがな…」
もしかして､記憶喪失になった師匠の知り合いなのかな…?
だとしたら､師匠は悪い人って事Σ( ﾟДﾟ)!?
万が一､師匠が悪い人だとして記憶が戻ったら…( ; ﾟДﾟ)!
琳寧の父「琳寧､どうした?」
琳寧「あっ､パパ｡その…人を探しているんだって｡この人たちが」
男1&2「どうも…m(_ _)m」
琳寧の父「後はパパに任せて､お前は向こうに行っていなさい」
琳寧「う､うん…」
パパに言われて､受付に入って奥の部屋に行こうと思ったけど…｡
琳寧の父「探している人とは､どういうお知り合いで?」
男1「あっ…えーと…」
男2「俺達の仕事の後輩っす」
やっぱり気になって､こっそり戻って隠れながら会話に耳を向ける｡
男1「数日前に突然､いなくなりましてね」
男2「連れ戻そうと､探してるんですよ」
突然いなくなった…連れ戻そうと探している…｡
やっぱり､師匠はこの人たちの仲間なのかも…だけど!
琳寧の父「そう言われましても､うちには来ていませんので」
男1「まさか､匿っているんじゃないっすか!?さもないと…」
男2「やめろ!どうやら､ここには来ていなさそうだ｡他を探そう｡(琳寧の父に)突然､お邪魔してすみませんでしたm(_ _)m」
琳寧の父「は､はい…(・_・;)」
男1&2「では､失礼しますm(_ _)m!」
男性達は頭を下げて､陽だまり湯を出ていった｡
琳寧「(あの人たち､何だかヤクザみたいで怖かったな…実は師匠､ヤクザ一家の一員…とか?)」
そう考えると怖くて､手にしている箸がガタガタと震えてしまう｡
ここはやっぱり､記憶を取り戻しちゃいけない!
だけど､どうすればいいのかな…?
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年4月2日 0時
