龍柱様はハイスペック！【続】 (ページ20)

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その後、11 ページ20

須「天元様！Aくん！お食事の用意が……」

固まる須磨さん

宇「………」

『………』

同じく固まる俺たち

須「キャー！ごめんなさい！ごゆっくり！」

須磨さんは状況を把握するや否や、顔を赤くして走っていってしまった

宇「じゃあごゆっくりするか」

『しないに決まってるだろ！』

『だいたい、なんで俺にそういう事してくるんだよ？！お前には雛鶴さんたちがいるだろ！？』

俺は宇髄の胡座から抜け出して言った

宇髄が考えてることがわからない

なんで男の俺に接吻なんかしようと思うんだ。というかなんでできるんだ

『好きでも、ないくせにッ…』

あれ、なんか俺女々しい？

宇「…はぁー…」

大きなため息が聞こえて、俺は肩が跳ねた

宇「お前、俺が好きでもない奴に接吻したりする軽い男だと思ってるのか？」

『嫁三人いるくせに何言ってんだ』

宇「そりゃまた別だ、別」

手招きされるがまま、俺は宇髄の前に座り直した

宇「…あー、アレだな。順序が間違ってた」

『順序って、何の…』

宇「好きだ」

『……は？』

すきって、好き？誰が？宇髄が、えっ、俺を？

『は！？なん、えっ。ごめんよく聞こえなかったんだけど……』

宇「好きだって言ってるだろ」

『いやだって、お前がなんで、ほんとに言ってるのか、そ、それ…』

宇「嘘なんてついてねぇよ」

『そ、んなの、絶対気の迷いだ』

俺が俯きながらそう言うと、顔を無理矢理上げられた

宇「何度言えばわかる。俺はAが好きだ。言葉でわかんねぇってんなら行動で示してやるよ」

そう言って宇髄は、混乱してる俺に三度目の接吻をした

『っ、…』

その瞬間、ぬるりとした感触が口の中に入ってきた

『ぅ、んんッ…！』

息が苦しくて宇髄の胸板をドンドンと叩くと、宇髄は渋々ではあったが口を離してくれた

『はっ…な、な…』

宇「わかったか？俺の気持ちが」

『……お、俺なんかで、いいのか』

俺も宇髄のことが好きかもとか、思ってないといえば嘘になるし、なにより接吻されるのは嬉しかった

でもくノ一の美人な嫁が三人いるような男に、ましてや同性の俺なんかがつり合うのだろうか

宇「俺が惚れた男だぞ。自信を持て。それに、俺は嫁が四人に増えようが全員まとめて、平等に愛してやる。派手にな」

『…どうかお手柔らかに願いたい…』

俺はこの日、もう絶対に宇髄から逃げられないと悟った

その後、お嫁さんたちが乱入してきて根掘り葉掘り聞かれたのはまた別のお話