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第78話「犬っころ」 ページ36

それから、開発室長に連れられて空閑と三雲が開発室へと足を踏み入れた。



「空閑を連れてきた。あれ(・・)を起こせ」



「了解です」




開発室長の命で寺島がエネドラッドに電源を入れる操作を開始する。


それと共に空閑がぐるりと開発室を一通り見渡してから、鞍瀬がいることに気づく。




「あれ、くらせせんぱいがいる」





『なに?いちゃ悪いわけ?』




相も変わらず刺々しい態度で接する鞍瀬に、空閑は物怖じることなく「いんや」と手を挙げながら返す。



三雲もその後ろでぺこりと冷や汗をかきながらもお辞儀をして「失礼します」と礼儀正しく挨拶をした。




「アンタが噂の鞍瀬A?」



『そうだけど。だれ?』




空閑と三雲の後ろを着いてきたのは、風間隊の菊地原。


生憎とまだボーダーに知り合いが多くない鞍瀬は、持ち前の感じ悪さを発揮しながら初会話。



だが菊地原も決して友人が多いタイプではないらしく、鞍瀬の態度の悪さに虫の居所を悪くしていた。




「はいはい、そんな睨み合ってないで。もう目が覚めると思うよ」




寺島が2人の雰囲気の悪さを察して空気を切り、全員の視線へエネドラッドの方へと向けた。


そして再び彼が目覚める。




空閑は開発室長の言葉通り、副作用(サイドエフェクト)を使用してエネドラッドの嘘を尽く見破っていった。



そしてそのまま真実の情報だけを掬いとることに成功し、鞍瀬の近くで聞いていた開発室事務の女性がそそくさと報告書づくりに部屋を出た。




「じゃ、おれたちはここで」




開発室長との話も終わり、三雲達が部屋を後にしようとする。




けれども鞍瀬は先程エネドラッドに言われた犬っころが気になって仕方がない。




『ちょっと待って、空閑。聞きたいことがあるんだけど』



「お?」





菊地原、三雲に続いて部屋を出ていこうとしていた空閑を引き止め小走りで駆け寄る。





『さっき、エネドラが言ってた事なんだけど。犬っころってアンタ、誰の事か知ってる?エリン家?だっけ』



「うーん、エネドラから聞いたならヒュースの事じゃないか?」






『ヒュース?』





1対1の時眠る前に聞き出した、"犬っころ"の情報。






エリン家の傭兵。




神の敵。

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黒瀬(プロフ) - カナデさん» 返信遅くなりすみません!待って頂けたなんて凄く嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります! (3月3日 6時) (レス) id: b8635cad8f (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - 更新再開嬉しすぎます!頑張ってくださいー!! (2月2日 2時) (レス) @page34 id: dcadc39e75 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - カナデさん» コメントありがとうございます!夢主ちゃんの言動は試行錯誤しているのでそう言って頂けると嬉しいです!更新頑張ります! (2022年8月25日 6時) (レス) id: b8635cad8f (このIDを非表示/違反報告)
カナデ(プロフ) - この夢主ちゃんの性格めっちゃ好きです。これからも作品更新頑張ってください、応援してます。 (2022年8月24日 14時) (レス) @page22 id: d6342d80f2 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 夏目宮さん» 申し訳ありません。ご報告ありがとうございます。 (2022年6月10日 19時) (レス) id: b8635cad8f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒瀬 | 作成日時:2022年6月7日 0時

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