不良未満【あほの坂田】

おむかえとかれ。 ページ7

途方に暮れていると手元の携帯が電話が来たらしくなり始めた。
表示には『坂田くん』の文字。躊躇してしまったが謝るには電話に出るしかないと思い電話をとる。

｢もしもし、坂田くん？｣
｢こちら坂田です。ご用件は？｣

そっちからかけてきたんでしょうが…というツッコミが喉まででかかった。じゃなくて、謝らないと

｢あのね、｣
｢そうだー！Aに言わんと！！｣
｢は？｣

｢俺、寝坊して今起きました。｣
｢はぁ…｣
｢ほんまごめん！｣

予想の斜め上の落ちについため息をついてしまった。それでも自分も寝坊してしまったことを言い出せずにいると

｢ごめんなぁ…怒ってるよなぁ…｣

坂田くんがあまりにも悲しそうに言った。
胸が痛むし私もかっこつけてないでちゃんと白状しないと。

｢あのね、坂田くん｣
｢やっぱり怒ってるん…？｣
｢じゃなくて、私も寝坊しちゃって今起きたの。本当にごめんね。｣

若干の沈黙。
慌ててしまいこの後どうすればいのか全く頭に浮かばない。

｢まだ家おる？｣
｢いる、けど｣
｢よっしゃ！じゃあ迎えいったるわ！｣
｢は？｣
｢待っててな！｣
｢ちょっ｣

切れた。こうなったらもう何を言っても無駄だろう。
でも家までお迎えって王子様みたいだなぁ。

｢もしもし｣
｢ごめん家どこ？｣

前言撤回。

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