不良未満【あほの坂田】

ふぁみれすとかれ。 ページ11

｢ついたで！｣
｢坂田くんエスカレーター見つけるくらいしか活躍しなかったけどね｣
｢ほんっとにガラガラやな〜｣

無視かい。

でもほんとにガラガラで何となく負のオーラすら感じる。立地としてはなかなかいいのになんでこんなに人がいないんだ？



曰く付きだったり。
頭に浮かんだ考えをなんとか払い落とす。きっと隣のレストランにお客さん取られちゃったんだよ。安くて美味しいって評判だし。うん。

｢A〜？どうしたん？｣
｢うん、なんでもないよ！入ろっか！うん！｣

中に入るとよく知ったファミレスの姿がそこにあった。でもなんでこんなにガラガラなんだ？
暗いオーラはお客さんがいないからだと信じよう。これは原因じゃなくて、結果だ。

｢う〜ん…｣

坂田くんはメニューを睨んだまま唸っている。
私も何頼むか決めないとな…
結構同じものばっかり頼むタイプだからいつもペペロンチーノなんだよな…たまには違うのがいいかな…
決まりそうになかったのでおまかせパスタにしようと思い坂田くんの方を見るを

｢ってまだ決めてなかったの？｣
｢だって全部美味しそうなんやもん…｣

彼が指さしているのはカレー、エビフライ、パスタなどなど。なんだか子供っぽいな…

いいこと思いついた。

｢坂田くん、私に考えがあるよ｣
｢ほんま！？ありがとな〜！｣
｢すいませ〜ん｣




｢おまかせパスタとお子様ランチとドリンクバー2つお願いします｣
｢うそやろ｣

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