引越しを考えています【吉沢亮】

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執筆活動に明け暮れていると、ふいに鳴ったインターホン。


モニターを覗くと知らない人。



え、誰...





「隣に越してきた吉沢です。ご挨拶に..」




どうしよう...


中村さんに怒られそうだけど居留守使うか...



しばらくするとその人は帰って行った。





『....はぁ』



かなり顔の整った人だったけどモデルか何かだろうか。



『...綺麗な人だったな』




次に書く話の人物像にしてしまいたいくらい、キラキラしすぎた眩しい存在だった。






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中村「小石先生ー、起きてくださーい」



『....ふぁい』



中村「.....起きろ！！！！」



『うぁっ』





気づけば原稿に埋もれて寝ていた私。



顔を上げると鬼のような顔をした中村さんが。



中村さん、とは私の担当さん。


家族以外で唯一普通に話せる人だ。



怒ると怖いけど。






中村「あれ、締め切りいつだっけ？」


『...明日です』


中村「だよなぁ？」



『今、今からやります』


中村「..寝不足なのか」



『そんなことは...』


中村「それにどうせろくなもん食ってねぇんだろ」



キッチンに向かった中村さんは私の激辛カップ麺を全部没収した。



中村「これは俺が食う」


『ああっ それは限定の...！』


中村「ただでさえ引きこもり同然の生活送ってんだ。食生活くらい改善しなきゃな」


『...自分が食べたいだけ...』

中村「ん？」



『...なんでもないです』



中村「まぁ今日は俺が作ってやるよ。あ、そういや隣引っ越してきたらしいな」



『....関わることはないですよ』






これから先もずっと。









＊ ＊ ＊


はじこいとかドロ刑の中村さんをイメージしてます。

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