【黒執事】女王陛下の意のままに (ページ20)

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19.駄目ページ20

「監禁するにしても伯爵の部屋はダメだね。貴族の部屋は大体抜け道が造ってあるもんだし」

「では私共でお世話をしながら見張るというのは」

「それもダメ。だって君達は伯爵を逃がすかもしれないでしょ？」

グレイに対して言ったセバスチャンを劉が否定した。

「ってワケでゲストの中で誰かが一緒に泊まって見張るってのがベストだと思うケド」

グレイの発言に皆は驚く。

「俺は絶対にごめんだ！アイリーンを一人にしておけるか！！」

「お…俺だって！！」

「我もヤダなあ」

「ボクだってヤだよ。でも誰かがやんないとさ------」

皆口々に言った。

「それでは私がやりましょうか？」

そのときスッと一歩前に出たのはグレイの隣にいたAだった。

その場に沈黙が訪れる。

「異論はない、ということでよろしいですね？」

Aは微笑みながら言った。

主にグレイに向けて。

「…ちょっと待って！！A何言ってんの！？」

ハッとしてグレイが口を開く。

「何って、伯爵と泊まってもいいと」

平然と答えるAにグレイはますます混乱した。

「ダメ！Aはダメだから！」

周りの者達はポカーンとしてAとグレイのやりとりを見ていた。

「べ…別に泊まってもいいって言ってんだから別にいいんじゃ」

「Aはダメ！陛下に怒られるのはボクなんだから！」

ポロッとグリムズビーが言うとキッとグレイは睨みながら言った。

それから落ち着くようにグレイはふう、と息を吐いた。