小麦色のサントリナ 【オリオンの刻印】

8，お手合わせ ページ9

今日の朝食は目玉焼きとオレンジジュースにサラダとパンであった

「黒裂さん！はい、お塩どうぞ！」

『ありがとう』

坂野上は昨日の事があったせいか、よく話しかけてくれるし優しくなっている

「朝の集合ってなんだろうね？」

『特訓かな？』

目玉焼きに塩をかけながらそう答えると、そうかもと笑って坂野上は目の前の朝食を猛スピードで食べていく

「あ、お腹いっぱいになったら食べてあげるから安心してね！」

朝からにこやかなスマイルである






「おはようございまーす。今日は皆さんに特別ゲストを紹介しますよ！


スペイン代表キャプテン クラリオ•オーヴァンさんです」


「よろしく」


グラウンドまで走り監督を待っていると、やってきたのは本人とスペイン代表選手、クラリオだった。彼の登場に顔を険しくさせる者、好戦的な表情を浮かべる者三者三様であった

その中で1人、ひきつった顔でフィールドに立っている者がいる。そう、黒裂だ。なぜなら先程から彼女を見つめる視線が痛いからだ


彼女に視線を送っている人物、それはクラリオと共にここにやってきたもう1人の人物ベルガモだった。最初は黒裂が『なんか千宮路会長に似てるなぁ…』と自身のクラブチームの会長に似ているという理由でチラリと見ていただけなのだが、そこで運が悪くお互いに目があってしまいそこから今の今までずっと黒裂から視線を外さず、じっと見つめてくるのであった



「失礼、あまり女性をジロジロと見つめるのは失敬では？」

主人公の困り顔に気づいた吹雪が助けを出した。これによりベルガモもフンと鼻を鳴らして彼女から視線を外す。黒裂が小声で『ありがとうございます』と感謝を述べると「気にしないで」と皆さんご存じプリンススマイルで返ってきた





それにしても19vs１、完全なる舐めプだ


紫のユニフォームに着替えたクラリオは真顔でフィールドに立つ。何を考えているか全くわからない、これは余裕からくるものなのか。黒裂も自分の位置、万作の後ろ辺りにつく。今回はDFの位置からのようだ

9，ダイヤモンド→←7，茶筅

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