落ちゆく手のひら【夏油傑】 ページ22
ぼとぼとと音を奏でながら私の青い傘を落ちてゆく雨粒は私を癒やしてなんてくれなかった。
車の通り過ぎる音とひんやりとした冷たい風。
まとめていない髪の毛先は濡れはじめて、水溜りが虚ろな顔を映す。
ねえ、本当にどこ行っちゃったの、傑。
どうして私に何も言わずに出ていったの。
ねえ、どこに行ったの。
傑が失踪して数年で私は成人したよ。
傑、ねえ、どこ、何処に行ったの。
遠くに見える知らない誰かのカップル。
ねえ、今頃貴方がいたら私達ああなってた？
そもそも任務が忙しくて会えないか、悟がそうだもん。
貴方が行方を晦ましてから数年で私はぞっとするほど変わった。
こんなに暗くなかった。
もっと笑えた。
ねえ、私の笑顔が好きだって言ってくれたじゃない。
貴方を変えたのは誰なの？悟だって教えてくれない。
どうして何も言ってくれないの？
あなたの背中や手のひらを思い出しては泣いて、想像する私はなんて愚かなんだろう。
もう、私の頬を濡らすのは雨か涙かわからないわ。
私が聞いていれば良かった？
今どこにいるかなんて知らない。
誰も教えてくれない。
きっと会えない。
そんなの、分かりきってるけど。
ころされた横恋慕【乙骨憂太】※短、閲覧注意→←永遠のトロイメライ【伏黒恵】※伏目線
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阿津(プロフ) - はじめまして！こちらの作品読ませていただきました！！なんというか、とても素敵でした。言葉一つ一つが心に刺さってくるような感じがとても好きです。上手く伝えられなくてすみません…（ ; ; ）これからも頑張ってください！応援しています：） (2020年10月16日 10時) (
レス) id: 510d3e29ad (このIDを非表示/違反報告)
ぽりすめん(プロフ) - rukiさん» はじめましてrukiさん！評価のことなのですが夢短編集気に入って貰えたらそれで良しのスタンスで行こう、と思えたので評価機能はオフにしました、まあ評価が怖いだけなんですが…コメントありがとうございます、体調に気を付けてしっかり夜寝てくださいね！ (2020年4月26日 23時) (レス) id: 46d4b25c7d (このIDを非表示/違反報告)
ruki(プロフ) - はじめまして!!気になったのですが、評価が出来ないようになっているのは故意ですか?気になって夜しか眠れません← (2020年4月26日 22時) (レス) id: 3e8c5a6235 (このIDを非表示/違反報告)
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