仲間 ページ6
それから一週間二週間と経っても、貰った花を枯らさぬよう手入れを怠らなかった。花瓶の水は毎日取り換え、葉の元気が無くなったら花の部分だけ切り取って水に浮かべた。ハンジには散々揶揄われエルヴィンには不思議がられたが、どうでもよかった。
これが愛でなければ何と呼ぶのか、俺は知らなかった。
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今日はハンジさんにお願いして、兵長さんのおなかまに会わせて貰う日だ。大人達は調査兵団の事をゼイキンドロボウとか何とか呼んでいたが、本当にそうだろうか。巨人から私達を守るため、非力な私には一生掛かっても出来ないような努力をしているのに。
「着いたよ。ここが私達調査兵団の拠点だ」
「ここにへいちょうさんのなかまが…!」
早く会いたくて、胸が躍った。
__「さて、ここは食堂だね。104期は皆ちょっと癖が強いけど、きっと可愛がってくれるよ」
そう言うとハンジさんは扉をノックし、104期の人達に呼びかけた。
「ハンジさん?例のお客さんですか__」
「こんにちは、Aです!はんじさんのお友達です!」
(あ、アルミン!?来客って...幼女だったのか!?)
(そ、そんなの聞いてないけど__ハンジさんの友達なの…?!)
(想像がつかない…。一体全体__)
「おにいさんおねえさん、お名前おしえて?」
(か、可愛いッ!!!!!)
「そうだな、まずは自己紹介だな。俺はエレン、よろしくな」
「僕はアルミン。今日はここに来てくれてありがとう。仲良くしてくれたら嬉しいな」
「えっと…私、ミカサ__私も、貴方が会いに来てくれて嬉しい。よろしく」
緑目が綺麗なエレンと、私と似た髪の色のアルミン、そして無口そうだけど優しいミカサ。そっと皆の手を握り、自分も名乗った。
「ふふ、あくしゅー!わたしはA、よろしくね!」
(可愛い…ぐはっ)
KOされた三人を置いて、食堂奥の皆さんにも挨拶をしに行った。
「かぁわいぃいぃいぃぃいい!!芋いります?それともパン?それとも…上官の食糧庫の肉でも良いですよ!?」
「落ち着けサシャ。まぁ…コイツが可愛くて仕方ない事は認めざるを得ねぇが…」
食いしん坊のサシャと、お馬さんみたいな(?)ジャン。ジャンを揶揄うコニー。
頭を撫でてくれたクリスタ。つんけんしつつも優しい眼差しをくれたユミル。
お兄ちゃんのようなライナーと、膝の上に座らせてくれたベルトルト。
全部が全部、夢のような時間だった。
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あーる(プロフ) - 琴さん» ありがとうございます!!!!!まだまだ序盤ですが更新コツコツ頑張ります🥹 (12月16日 21時) (レス) id: 4a598cc49e (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - やっぱりあーる様の作品はめっちゃ面白いです! (12月16日 21時) (レス) @page4 id: e939615bba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーる | 作成日時:2023年12月15日 15時