大切なひと ページ11
あけましておめでとうございます。
ほんとに大遅刻で申し訳ないです。用事が立て込んでました。
「開けても良いか」
「もちろん!へいちょうさんのために、頑張って選んだからね」
丁寧に丁寧に、包装を剥がす彼。喜んでもらえるだろうか。どうか、どうか。
しゅる、という音がして全てのリボンが解け、箱が開いた。
「……ティーカップか?」
「そうだよ。あと、わたしが大好きなキャンディーも!」
そう。あの後アルミンから『兵長は紅茶が好き』という情報を聞き出し、ハンジさんはプレゼントに送るカップを一緒に選んでくれた。そして彼女が私達を見守りたいと言って聞かないので、お礼も兼ねて同行してもらったのだ。今も扉の影に隠れて、会話に聞き耳を立てている事だろう。
「…気に入ってくれた?」
シンプルで清潔感のあるデザインと色合いの、小さなカップ。店先で必死になって選んだ、私からの目一杯の祝福。
「__ああ。悪くない…」
「ほんと…!?」
この人の『悪くない』は文字通りの意味ではない事を、私はもうとっくに知っていた。
嬉しかった。今すぐにでも目の前の彼に抱きついて、叫び出したい気分だった。
「ふふ、よかった…ほんとに、よかった…」
「ありがとうな…」
「へへ…わたしも嬉しいよ…」
笑ってくれた。抱き締めてくれた。
__私の、大切な人。
.☆.。.:*・°.☆.。.:*・°.☆.。.:*・°.☆.。.:*・°.☆.。
「ふふっ…君にも可愛いとこあるじゃないか」
兵士長室の物陰にて。その人物は意味深に呟いた。
「__ティーカップ、か__」
.☆.。.:*・°.☆.。.:*・°.☆.。.:*・°.☆.。.:*・°.☆.。
◯ティーカップの贈り物:もっと仲良くなりたい
◯キャンディの贈り物:貴方に甘えたい
☆おまけ☆
「疵痕」にて Aちゃんが兵士長に抱きついた感想
※ほぼセリフです。
「__ねぇ」
「?」
「へいちょうさんって…なんか、固くない?」
「???」
数秒考え、彼女の意図する所が自身の鍛え上げられた体によるものだと気付くリヴァイ。
「ああ__それは筋肉だな」
「きんにく!?へいちょうさんマッチョなの?ふっきんばきばきなの?!かっこいー」
「…そうなのか?」
「かっこいいよー!実はね…ちょっと、見てみたいな…なんてね」
「おい……機会があればな」
「良いの!?やった!」
無邪気に喜ぶAに、彼は腕の力を強くするのだった。
今年も掛け持ち頑張ります。
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あーる(プロフ) - 琴さん» ありがとうございます!!!!!まだまだ序盤ですが更新コツコツ頑張ります🥹 (12月16日 21時) (レス) id: 4a598cc49e (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - やっぱりあーる様の作品はめっちゃ面白いです! (12月16日 21時) (レス) @page4 id: e939615bba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーる | 作成日時:2023年12月15日 15時