三分で顕現したのは平成の一般人だった【刀剣乱舞】

逆はぁれむ ページ23

部屋から出て来るや否や、短刀達はAの襦袢を引っ張った。


博多「もっと見てけばよか！」

厚「おう！もっと見せてやりたい所あるしな！」


…そろそろ眠いんだけど、とか言えない雰囲気。
一応見た目は子供だが、既に逆ハーレム状態だ。こいつらは眠くないのか？

先程から後をついて来ている鳴狐はどうなのかと振り返って見てみたけれど、本体はマスクであまり表情が読み取れない。
しかし肩に乗っているお供の狐が、すやすやと寝息を立てていることは分かった。

乗り気だったくせに寝るな。

すると、タイミングの良いことに向かいの廊下から一期一振が歩いてきた。


一期「おや、こんな所に…もう丑の刻ですよ、早く寝なさいな」


丑の刻…って、何時の事だ？
けどそんなことどうでもいい。とにかく脳が睡眠を欲している。超眠い。
大きくあくびをすると、一期が思い出したように言った。


一期「ところでA殿、寝床は案内されたのですか？」


そういえば。
仕方ない、あのドジに聞いて来ないといけな…


一期「主殿は一度寝ると朝まで起きぬのです。この時刻だともう床に就いていらっしゃいますよ」


あのドジざけんじゃねえよ
寝るな
起きろ
園児か


乱「あー、あれは困るよねー」

前田「以前夜中にボヤ騒ぎがあった時、皆が避難する中で主君だけぐっすりで…」


死ぬ気かあいつは
相当やべえぞそれ

じゃあ、どうしようか。
粟田口部屋はもういっぱいで入らないらしい。
じゃあ廊下…は寒いし惨めだし。

トイレ？

論外


小夜「僕達の部屋で寝れば…？」

貴方「おひっ!!?」


突然小夜が出てきて話し掛けてきたため、Aはビビって変な声を上げた。


小夜「兄様達が、僕達の部屋三人しかいないからおいでって言ってた。どうせあの人は指示しないだろうからって…」


なんて察しの良い兄弟なんでしょう。
あの審神者がどんな奴なのかをよくわかっている。


貴方「ふーん、じゃあお願いしようかな」


とにかく、部屋に上がらせて貰えるならありがたい。
Aは小夜に言われるがまま、左文字部屋へととんぼ返りしたのだった。

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