三分で顕現したのは平成の一般人だった【刀剣乱舞】

左文字兄弟、人を知る☆夢主視点☆ ページ22

ピンク左文字が深く溜息をつくと、青左文字は江雪の方を見て言った。


？「どういうこと…？」


Aは状況が把握出来ない。
何このギクシャクした感じ？
兄弟仲悪いのか？


江雪「…何の事でしょう？」


江雪はしらばっくれるようにそっぽを向いた。
こいつ、何か隠し事してやがるな
ピンク左文字が江雪の方を見て言った。


？「兄さん、何を隠しているのですか…」


ピンク左文字が鋭いのか、江雪がわかりやすいのか…
まあ多分後者なのだろうが、江雪は意表を突かれたように頬をぴくりと動かし、肩を落とした。


江雪「…彼女ですよ、彼女が部屋に突っ込んで来たんです。それでこうなってしまって」



ん？
何のはなしヲしていらっしゃル？
まさかこの部屋が荒れてる理由とか…いや、そんなことはないはず。
そこまで勘が良いのなら苦労しな…


小夜「だからこんなに部屋がメチャクチャなんだね」


ただの勘であってほしかった

やっぱり自分の話題だった

もうやだ

しにたい

おうちかえる


？「どうしたのです？」


ピンク左文字が、細かく震えるA見て言った。


貴方「…別に。ところであんた達誰？」


もう触れて欲しくないので、Aは半ば無理矢理話を変える。
三人は顔を見合わせて怪訝そうな顔をしたが、順に名乗っていった。


江雪「…太刀、江雪左文字です」

宗三「打刀の宗三左文字と申します」

小夜「小夜左文字。短刀」


やっぱり聞いたことのない名前だ。大広間には全員が集まると思っていたのだが、彼らだけは違うところにいたのだろうか？


貴方「飯の時いたっけ？」


気になって尋ねてみると、


江雪「ええ…居ましたが」


と。
なんだろ、全然気付かなかったとか言えない。
あの大広間はかなり奥まで見渡せたと思うんだけども。

そしてAが影うすっ、と言おうとすると廊下の方から『まだー？』という声がしてきた。
しまった、皆を待たせたままだった。


貴方「…ふーん…分かった。じゃあ皆待たせてるから行くよ」

小夜「早いね」


小夜の声をスルーし、Aは部屋を出ていく。

Aがいなくなった左文字部屋にあるのは、荒れた風景と静寂のみ。

江雪は机に肘を付き、赤い額を押さえて言った。


江雪「和睦への道は…また遠ざかったのですね…」

逆はぁれむ→←江雪的即席嘘吐き

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す