ラウンド22 ページ23
夕方から数時間続いた宴もそろそろ終わりが近付き、夜中の一時頃になった。
空っぽになった皿はうず高く積み重なり、机の上には皿の代わりに酒瓶が何本も乗っている。
「さて。夜も遅いしそろそろ片付けようか。手の空いてる子はお皿運んでねー」
燭台切が言うと数人が立ち上がって皿を持ち、座布団を蹴り飛ばしながら運んで行った。
Aも手伝おうとすると、燭台切がそれを呼び止める。
「ああ、主は先にお風呂入っておいた方が良いよ、皆が入る前に。お風呂の場所は知ってるね?」
「えっ、良いの?片付けは?」
「良いの良いの。これだけ人数がいれば片付けなんてすぐだからさ」
確かに燭台切の言うことも一理ある。
前々から聞いている通りこの本丸にいるのは刀剣『男』士。数人は女性のような格好をしているが騙されてはいけない。
まあ騙されかけてたけど、みんな体は男なのだ。何がとは言わないがついてるのだ。
そんな奴らと一緒に風呂に入るのは確かにきつい。燭台切はそこを気遣ってくれたのだろう。
「分かった、ありがと。じゃあ遠慮なく」
「うん、ごゆっくり」
そう返事をしてAは大広間を出て行った。
それを見送ると、燭台切は右手に空のグラスを持って獅子王に話し掛けた。
「どう?ご飯食べれた?」
「んー…まあ、ちょっとだけ」
獅子王は、座布団の上でうとうとと眠りかけている鵺を撫でる。
「良かった。少しだけでも食べれたならそれで良いよ」
一時期はどうなるかと思ったけど、と言って燭台切は十枚程重なった皿を片手で軽々と持ち上げ、流しに運んで行った。
獅子王は寝息を立て始める鵺を持ち上げると、肩に乗せて呟く。
「俺も、早く生まれ変わんねーとなぁ…」
それの様子を眺めていた鶴丸は、獅子王に複雑な表情を向けていた。
〜追記〜
次は獅子王くんのターンです('ω' )三( 'ω')どシリアスだよ!わーい!そろそろアホなギャグ書きまくりたいけどもうちょっと待っててくださいな〜
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そると(プロフ) - ナツカさん» 一応この物語は完結したら少しいじってpixivの方にも載せたいと思っております!最後になってしまいましたが、これからも楽しく、張り切って書かせて頂きますのでよろしくお願いします♪ (2017年10月8日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - ナツカさん» うわああああこんなに褒めて頂けるとは…(´ノω;`)ウレシイ…!!!大体の結末は考えていますが、自分は気分屋なので今とはガラッと変わるかもしれませんね( ˇωˇ )あと現在はもう受験を終えて高校一年生やってます…紛らわしくて申し訳ありません(汗)→ (2017年10月8日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - 長文、大変上からの無礼な感想誠に失礼いたしました。ただ、是非完結まで追いたいです。占ツクをやって3年近くたちますが、1番と言っていい程楽しめる作品です。勉強との両立、大変だと思われますが、ご自愛のもと、どうかこの素晴らしい作品を書き上げてください!!! (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - 先が読めなくて、主人公と刀剣がどう和解するのか、はたまたバッドエンドなのか、予想がつかず妄想が膨らみ大変ワクワクします。本当に、もっと評価されるべきです、何故HIT数がこんなに少ない……! 正直占ツクよりも、pixivなど年齢層の高い場所で受ける作品かもです (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - ギャグも、キャラをよく理解しかつ自分の中でキャラを動かせてるのだと思います。違和感なく楽しめます。受験生ということでしたが、高校3年生ですか? その年でここまで書けるのは、脱帽、尊敬に尽きます。結末までの構想は練ってあるのですか? 続きが気になります (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そると | 作者ホームページ:
作成日時:2017年5月6日 18時