私と君とあの人。【三輪秀次】-完-

6.惹かれ合うもの ページ6

side_三輪



目の前には中学生にしてA級隊員の苗字名前。
隊を組んでいた時期もあったと聞くが、今はソロで防衛任務や遠征へ参加してるという。


俺と同い年で、オールラウンダー。
トリオン量も豊富でサイドエフェクトは確か、、



『その人の考えてることや、見たものが頭に流れてくるの』



三輪「流れてくる？」



『そう、例えば君が今お姉さんを頭の中で思い出して想像すると、私の頭の中に映像みたいに、イメージみたいに流れてくる』



彼女は、笑っているようで、笑ってない。
どこか目が据わっている気もする。



三輪「近界民を恨んでいるかと聞いたな。」


彼女は静かに頷いた。




三輪「近界民は全て、俺が殺す。姉さんの仇は俺が取る。」





『そっか、でもね、三輪くん。


近界民を滅ぼすのは私の役よ』





苗字はアステロイドを的に向かって放った。
俺とは比べものにならないほどの破壊力で、的は跡形もなく消え去る。




三輪「お前も、、、」


近界民を恨んでいるのか。



その問い掛けは彼女のサイドエフェクトによって彼女へ伝わったのだろう。




彼女は妖美な笑みを浮かべながら、俺の手をスッと握る。


彼女の過去が俺の中に流れ込んでくる。
姉さんが死んだ時を思い出す。


『相手に私のイメージを伝えることもできるの』


三輪「なぜこれを、俺に見せる。」



彼女は静かに一言放った。




『君と私は、よく似ているから』



あぁ、そうか、俺とお前は、同じ目をしている。

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