俺…女なんですけど。ーanother storyー【及川徹ver.】

another16 ページ16

烏｢今日の練習はこれで終了！何かあるやついるかー？｣



合宿もいよいよ終盤にさしかかってきた。



今日こそは、皆に話さなきゃ。



｢…すみません、1つ良いですか。｣



烏｢なんだ？一ノ瀬。｣



｢夕食後、食堂に残ってもらいたいんです。烏野だけじゃなく、他校の方も。｣



日｢いいけど、なんでだ？｣



｢…皆さんに、お話したいことがあります。｣



｢｢｢っ！｣｣｣



澤｢分かった。｣



｢他校の方には、俺から伝えておきます。｣



烏｢よし、じゃあ解散！さっさと食堂行け！｣



｢｢｢はい！｣｣｣



…いよいよ、か。



｢…よし。｣



心の準備は出来た。



日｢美味しかったー！｣



｢そうだな…｣



正直、夕食の味はあまり覚えてない。



｢…｣



やっぱり、まだ…こわい。



木｢…で、話ってのは？｣



それでも、話さなければ。



｢…皆さんに、隠していたことがあります。｣



田｢隠してたこと？何だよ？｣



｢…俺…いや、私、本当は女なんです。｣



｢｢｢っ！｣｣｣



｢｢｢!?｣｣｣



西｢ど、どういう事だ!?一ノ瀬！｣



｢騙していて、本当にすみません！｣



嘘をついたことは、ある意味、皆を裏切ったことになる。







木｢そうだったのか!?全然気づかなかった！！｣



及｢A…｣



花｢及川達はもちろん知ってたんだよな？｣



及｢俺達だけじゃなくて、くみにんや烏野のメガネ君、それに、赤葦クンも知ってるよ…｣



黒｢俺達も、な。｣



影｢お前、でも、中学の頃公式戦出てたよな。賞だって…｣



｢特別に認めてくれてたんだ。…でも、今は違う。｣



山｢だから、公式戦には出ないって言ってたんだ…｣



｢出ないっていうか出れないの方が正確なんだけどね。」



花「Aが女だったとは…でも、これで及川の態度も納得できたな。な、松？」



松「あぁ。男だと思ってた時は本気で及川に引いてたけど、なるほどなぁ…そういうことだったか。」



「？2人とも、何の話を…」



花「あー、何でもない。」



「？」



何だったんだろう…



赤「A。」



「赤葦さん。」



赤「…大丈夫だよ。」



「…ありがとうございます。」



及「と、いうことで！話も終わった事だし、解散解散！」



岩「何でテメーが仕切ってんだクソ川！」



ドゴッ



及｢いった！！…あ、そうだ。A。｣



｢なに？｣



及｢ちょっと話あるから、後でいい？｣



｢…分かった。｣

another17→←another15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す