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2月22日 ページ21




*****


「もふもふ…」

「……」

『かわいいね、猫』


無表情だという自覚はある。
が、別に頬を緩ませるほどのことでもない。
そう思いつつ、野良猫の腹を優しく撫でる。

「結弦、無表情すぎ…」

「別に猫は人の表情伺ったりしないだろ」

『確かにめちゃくちゃ懐いてる…』


2月22日。
時刻は5時になろうとしている頃だ。
夕日が購買部で筆記用具を購入しているのを待っている間、学校を出てすぐの路地裏の野良猫を構っていた。

春日が部活で遅くなった時、一人での下校時に見かけたらしい。
双葉がかなり興味を示したから来てみた…が。


「……毛だらけだな」

『ふふっ、確かに。』

「双葉、触んねーの」

『実はアレルギーなんだよね…。可愛いんだけど。』

「触るくらいなら大丈夫だろ。ほら」


双葉の手を握って、猫の腹に当てる。
猫は案の定、にゃあ、と小さく鳴いて双葉の手に頭を擦る。

『可愛い…』

ご機嫌に猫を撫でる双葉を、じっと見つめる。


……似ている。


目の色。髪の色。仕草。話し方……は、少し違うか。
猫アレルギーなのも、猫が好きなのも。


俺は、この少女をどう思っているのだろう。






この少女は_____________…… 誰だ?






「結弦と双葉って、付き合ってるのか?」

『へっ!?』

「……っ」


ふと、意識が戻る。
…自分が考えていたことが、どこか恐ろしくて。
触れていた猫から、手を離す。


「そんなわけないだろ。大体、そんな_______…」

「……そんな?」




“そんなこと、許されるわけがない”。





…誰に対しての贖罪だろう。
……いや。俺はまだ忘れてなんかいない。
間違いなく、


『ゆづ。大丈夫だよ。』

「……っ!」


そんな優しい声。
アイツは……していただろうか。



『大体、こんなスーパーエリート私なんかじゃ釣り合ってないし。それに、私はゆづとこうしてる方が楽しいし。』


そう言って、穏やかな表情で猫を撫でる双葉。
時々くしゃみをしながら、それでも楽しそうに。



『……誕生日おめでとね、ゆづ。』



ああ、きっと暁は…こんな笑顔しなかった。


*****





そんな大人びているけれどどこか高校生らしい結弦の誕生日は本日です。



……だから本日じゃないだろ!!!(超遅刻)

一人じゃない、と→←強者店長



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リナ@オリ垢(プロフ) - 星雲さん» コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しい言葉です…!頑張ります! (2019年3月11日 13時) (レス) id: 4ca9bb93a1 (このIDを非表示/違反報告)
星雲 - すごく面白い!私は真夏さんが好きです!イラストも私の好みです♪更新頑張ってくださいね! (2019年3月11日 8時) (レス) id: 856336a373 (このIDを非表示/違反報告)
リナ@オリ垢(プロフ) - 如月 唯奈さん» コメントありがとうございます!はい、頑張ります! (2018年12月18日 20時) (レス) id: d33000d880 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - リナさん、初めましてっ!( ☆∀☆)面白かったです!私も殺し屋を主人公とした小説を作っています。更新頑張ってくださいね! (2018年12月17日 1時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナ@オリジナル小説垢 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2018年11月25日 11時

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