怪物戦闘力 ページ36
『ゆづは敵が多いね』
「気にくわねぇ奴がうようよいるだけだ」
この性格だと、普通に生活するだけで一苦労だろうなぁ。
なんて、ため息をついてから携帯を開く。
『……あ、あれ』
「…」
『あの……ゆづ』
「ん」
私の携帯を覗き込むゆづ。
再び表情が曇った。
私の携帯には、メッセージ画面に新たに小鳥遊さんと戸岳さんの名前が入っている。
なんなのこの人たち。いつの間に私の携帯に登録してたの。
「よし、捨てるか」
『待っ…!色々大事なデータとか入ってるし!ダメ!!』
叫んだが最後、彼の動きが止まる。
そして。
「“大事なデータ”?」
黒い笑みを浮かべて携帯を見る彼。
やっぱり彼は、最終的にドSにたどり着くみたいだ。
*****
「あら、お帰りなさい。無事?」
いつもの笑顔で迎えてくれる透さん。
ゲッソリした私を見てかなり察したみたいだけど。
「俺は部屋戻ります。双葉、報告頼んだ」
『えっ!?あ、えっと…』
「あったことを説明するだけで良いわよ。仲良くなってて何よりだわ」
『はぁ…』
彼女の正面のソファに座って今日会ったことをすべて報告する。
戸岳さんや小鳥遊さんのこともだが、何より気になっていた…ゆづのお兄さんのことも。
.
「何だか、世の中狭いとしか言えないわよね…」
恐らく、私以外のメンバーは知っているのだろう。
彼女は困ったように笑った。
「ある程度 敵の情報として知っておくことは構わないけどね。結弦くんのことについて探るなら、それは彼の口から聞くべきよ」
『なんだか複雑ですよね…。あの、それじゃあ小鳥遊さんは…』
「惠くんの元上司ね。あと紅苹果のメンバーを掻き集めた張本人ってとこかしら」
『あの人が…メンバーを?』
ニコリと笑って頷いた。
「こうなることも分かってたのかもね。惠くんが警察を辞めてからここに来るようにしたのも彼な訳だし。」
『あの人、捜査一課なんですよね?だったら対人格闘とか…』
「いや、関わるのはやめた方がいいわ」
一気に青ざめた。
確かになかなかのSオーラは放たれていたけれど。
「…あれに一度刃向かった惠くんが全治三週間ね」
『分かりました、関わりません』
*****
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リナ@オリジナル小説垢(プロフ) - イゼッタさん» コメントありがとうございます!pixiv、やってるんですけど完全に見る専なので…w別垢を作ったらやってみようかなぁと思います!ご提案ありがとうございます! (2018年7月14日 18時) (レス) id: 3385c13a93 (このIDを非表示/違反報告)
イゼッタ(プロフ) - この作品、とても良いのでpixivであげてみては? (2018年7月9日 13時) (レス) id: 1f346eff48 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - リナ@オリジナル小説垢さん» いえ!こちらこそ受け取って頂けて嬉しいです! 相棒を続ける内に結弦君のSがうつっていったらこんな感じかなぁなんて思いながら描きました(*´∇`*) 作品に貼っていただけるとは……感謝です! それでは(^-^)/ (2018年6月30日 16時) (レス) id: 4785678acf (このIDを非表示/違反報告)
リナ@オリジナル小説垢(プロフ) - 柳さん» わー!本当にありがとうございます!!カッコいい…!そう言っていただけるととても励みになります…!画像、作品内で貼らせていただきますね! (2018年6月30日 11時) (レス) id: 3385c13a93 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - http://uranai.nosv.org/uploader/common/f/7/b/f7b5dc0fea6a4df1dd9bff02e3179e80.jpg これで見られますかね? 画像が、見られない場合は言って頂けると幸いです。 少しでもリナさんの応援になればと思います。 それではまた、読みに来ますね! (2018年6月29日 11時) (レス) id: 4785678acf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リナ@オリジナル小説垢 | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2018年3月30日 11時