【豪炎寺修也】「偽り」を「恋」と呼ぶには吐き気がする。【鬼道有人】 (ページ6)

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すべての授業が終わり、放課後。

1年生のころの私ならすぐに教室を飛び出して家に帰ってゴロゴロしてたなぁ

今はサッカー部の部室へ向かわなきゃ。

なんだか足が重い。

でも豪炎寺くんがいるし、(？)頑張って向かわないと。

練習が始まる少し前。

皆すでにユニフォームに着替えて、グラウンドへ集合している。

「(豪炎寺くんだ…！)」

彼の姿を見つけるなり、私の顔は明るくなる。

我ながらチョロいと思う。

豪炎寺くんを見ていたら、目が合ってしまった。

私は、話しかけるチャンスだと思って、彼に近づいた。

「豪炎寺くん、今朝は本当にありがとう」

顔が赤くなるからこのことはあまり話題にしたくなかったけれど、

感謝の気持ちはちゃんと伝えたいし。

すると豪炎寺くんは、私の頭の上に軽く手のひらをのせて

「お前が無事でよかったよ。」

なんて、微笑んでくれた。

タイミングがいいのか悪いのか、円堂くんの掛け声によって走り込み練習が始まろうとしていた。

じゃあ、と言って豪炎寺くんはスタート地点へ向かいながら手を軽く私に向けて振った。

「(…な、撫でられた……)」

きっと、今の私の顔はゆでだこ並みに真っ赤であろう。

それを冷たいドリンクで冷やすように、頬に当てながら秋ちゃん達の方へ走っていった。

「Aちゃん？顔真っ赤だよ」

「エ！き、気のせいじゃないかな！？」

秋ちゃんは不思議そうに私を見つめる。

私は逃げるように、「ドリンク作ってくるね！」なんて

水道水の方へ、道具を持って向かっていった。

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「…純粋、それも汚したくなるくらいに…か、」

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