隣に立つ権利 ページ10
G side
ジユンヌナの愛車
AUDI TTに乗り込んだ
ヌナのお気に入りだったから
アメリカ出国前に
輸送して
韓国でも乗れるように
手続きをとっていた
帰国するのに
家具や様々な機材は
売り払うしかなかったため
ふたりでこれから
探しに行く
なるたくバレたくないけど
そうは行かないかな
目立っちゃうからね
嫌でも
とりあえず
必要な機材を
自分で選ぶために
専門店に向かった
僕らには呼吸と同じようなものだから
基本的に
会社が払ってくれるから
選ぶだけ
でも基本は
作曲担当のヌナが使うから
僕は横で見てるだけ
すごく楽しそうに選ぶヌナを見て
こっちまで楽しくなってきた
3時間かけて
購入すると
お腹が空いていることに
やっと気付いた
you「お昼どこ入る？」
G「適当に入ろう！」
近くのカフェに入って
久々に
ゆっくり食事をしていると
少しざわつきだす店内
you「ガユン…やばいかな？」
G「んと…どうしよ笑」
you「もう、逆に堂々と食べちゃう？笑」
G「そうだね笑」
シャッター音が
ところどころでなる
ここは
仲良いとこ
隣に立つ権利を持つ僕を
アピールしなきゃ！
G「ヌナっ！入って！」
インカメの携帯を掲げると
you「いいよー」
顔を近づけて
寄り添うヌナ
バーガーにかぶりつくふたり
楽しそうに笑うふたり
変顔のふたり
ぽっぽするふたり
たくさんとっていると
「あのっ！デルオンニとダルオッパですよね？！」
シュロちゃんに話しかけられちゃった
you「そうよ、シュロちゃん？」
「はいっ！」
G「いつも応援ありがとうね」
「サインとかは…」
you「ダメなの…」
「そうですよね…すみませんでした」
そう、サインとかはキリがなくなっちゃうから
you「でも特別ね」
G「え、デルヌナ？」
you「いいじゃん、プライベートだし笑」
悪戯っ子のように
お店のペーパーに
スラスラ〜と
サインを書き
はいっと手渡すヌナに
僕は負けて
プチサイン会になってしまった
僕たちは
本当にシュロちゃんたちに
愛されてるなって
実感した
僕らを見て
目を輝かせ
感情が溢れて
泣き出してしまう子もいて
やっぱり
頑張ってきてよかった
そう思った
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作者名：リン | 作成日時：2015年3月14日 23時
