双黒 ページ4
「……中也、Aから手を離してくれないかい」
「そりゃこっちの台詞だ」
……誰か助けて。
私が大好きな2人、通称双黒に両手を引っ張られています。取り合いされてます。
本当に2人共かっこよくて、両方とも同じくらい好きなのに、こんな事になってしまって…。どうしていいか全く分からない。
「Aは私の方が好きだよね?」
「いや俺だろ?A」
…………この状況でどっちも好きです、なんて言えたら良いんだけど、そんな事をこの空気の中で言う勇気は、生憎私には無い。
「……え〜と、その…。」
「ほら、Aが困ってるよ」
「手前のせいだろ」
嗚呼、本当に誰か助けて……。
姐さん、龍之介くん、一葉ちゃん、銀ちゃん、立原くん、広津さぁん…!
そんな私の心の叫びも虚しく、太宰さんにグイッと引っ張られ、中也さんの手が離れる。
あぁぁやばい嬉しい!だけど今そんな事したら中也の独占欲が…。
「はい、私の勝ち」
「手前、そんな取り方で俺が引くと思ってるのか?Aは俺のものだ」
ほら、やっぱり中也の独占欲が出た!!
そう思っていると、ふと太宰さんに抱き上げられた。
「何言ってるんだい、中也。彼女は私の、私だけのものだ。A、大好きだよ。後でいっぱい可愛がってあげる」
太宰さんに抱き上げられて言われたのは、そんな言葉。
『後でいっぱい可愛がってあげる』の意味は、『後で私の部屋においで。抱いたり、キスしてあげる』
もちろん、私は耳の先まで赤くなる。
今までも何回かこの言葉を言われた。
「A、そいつじゃなくて俺のところに来いよ?来なくても、奪いに行くからな。覚悟しとけよ」
そして、次に聞こえてきたのは、中也からのこんな言葉。
心拍数が、異常なくらいに上がる。
さらに、次の瞬間、中也が私の首筋を軽く噛んだ。
『わっ……!?』
「手前は絶対に俺のものっていう印だ」
「抜け駆けは狡いよ、中也?」
そして、今度は太宰さんが反対側の首筋を軽く噛んだ。
『んっ……!』
「Aは、私のものだよ。中也なんかにはあげないよ」
……あぁ、私、心臓が何個あっても足りないかも。
ーーーーー
「評価していったら、もっと可愛がってあげるよ?」
「評価していったら、抱き締めてやるよ」
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中也の手袋が欲しい - 最高すぎる!! (11月13日 15時) (レス) @page20 id: 194b92769c (このIDを非表示/違反報告)
JUN - 中也がかっこよすぎる!この小説最高だわ (2019年5月2日 20時) (レス) id: 97f39245ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ - なにこれ可愛い辛い (2018年10月5日 18時) (レス) id: 39d2cea73a (このIDを非表示/違反報告)
太宰ファン - 神小説きたーー!!! (2018年9月29日 9時) (レス) id: 6afcaca5b3 (このIDを非表示/違反報告)
太宰ファン - 太宰さんかっこよー! (2018年9月29日 9時) (レス) id: 6afcaca5b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オリーブ | 作成日時:2016年12月12日 23時