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7話 ページ8

……とはいえ、そんなことがあっても普通に明日は来るもので

『あの、これ……誰が……』

「自分で零したんじゃない?あーあ、びしょ濡れだね、書類」

私の机の上に零れている、身に覚えのないコーヒー
後ろからはくすくすと笑い声が聞こえる
……書類、どうしよう

「こらっ!紫桜ちゃん!コーヒーこぼしちゃったなら片付けないとダメだよ!」

そう言って怒ったふりをしながら私に近づいてくる芙羽梨
こいつがやったわけでは無さそうだ

だいたいこいつにそんな勇気があるとは思えないし

黙って雑巾をとって片付ける
床にこぼれたコーヒーをしゃがんで拭く

……本当に大っ嫌い


「あ、紫桜さん雑巾持ってるならこっちも拭いといてください。芙羽梨さんがジュース零しちゃったんですよね」

「おねがぁい、芙羽梨〜雑巾とか汚いから触れないの!」

……芙羽梨さんを甘やかしてきた中島さんに声をかけられた

『……分かりました』

芙羽梨さんの足元にこぼれたジュースを拭かされる
大分屈辱的
……悔しくて涙もでてきた

ムカつく、ムカつく、ムカつく
こんな奴らの前で泣きたくない

「芙羽梨、新しいジュースを入れてきた」

そう言って芙羽梨さんにお盆を渡す鏡花さん
……甘やかされてるなぁ、相変わらず

「ありがとぉ!……あっ!手が滑っちゃったぁ!」

上からそんな声が聞こえてきた瞬間、慌てて上を見あげたらお盆が降ってきた

『きゃっ……!?』

頭を打って、そのまま座り込む
あーあ、びしょびしょだ
もう最悪!

「あーっ!ぐすっ、服に汚れが着いちゃったよう……」

……ぶち殺してやろうかと思う
お前が落としたお盆を頭から被ってずぶ濡れの私を前にして、よくもまぁ服のシミとか気にしたりできるな

「うわぁ、紫桜ちゃん大丈夫〜?あ、ちゃんと片付けておいてよ!」

『……』

「何、その目。怖いよぉ……ぐすっ」

「芙羽梨さん、気にしなくていいよ。ほら、こっちでナオミとお菓子食べてよう」

「うんっ!ありがとう谷崎さんっ!」

……結局後に残ったのはびしょ濡れで座り込む私だけ、という訳だ

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朱鷺 - 太宰さんが馬鹿でウケる (1月30日 9時) (レス) @page25 id: b34111cf4c (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 サブ - お話全て読みました。感動です。死にます。 (1月19日 4時) (レス) @page24 id: 7ba6d2397a (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 - ふわり許すまじ!!紫桜ちゃん幸せになって…!! (1月17日 11時) (レス) @page1 id: 76044cacdf (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷 - 初コメ失礼します! こういう社畜系のお話大好きなんですよね〜 これ作った作者さん神でございます (1月13日 19時) (レス) @page18 id: bf74b10c25 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 社長オオオオオオ!、!夢主ちゃんを守ってあげてええええええ!!! (1月12日 17時) (レス) @page15 id: a350d82ee1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:riizumi7 | 作成日時:2024年1月10日 1時

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