17話 ページ19
___
「それでどうするの、社長」
オフィスに一堂に会した探偵社の社員
私は車椅子を国木田さんに押してもらって、どうにか
「……春憂紫桜、華咲芙羽梨両名へは退職勧奨、このまま続ける場合には減給処分とする」
社長の目は冷たい
『……はい』
……妥当だ
……大人しくやめよう
社長の意思に従うことだけが私の意味、だし
「えぇっ!やだよぅ……芙羽梨、何も悪いことなんてしてないのにぃ……」
『……仕事』
「えっ?紫桜ちゃん、なに?お仕事してなかったのは紫桜ちゃんの方でしょ!」
『……いえ、私は自分の仕事はこなしていました。それどころか太宰さんと華咲さんの仕事も残業してやっていました』
「そうだね。……僕が証人だ、紫桜はちゃんと仕事をしていた。まぁ芙羽梨を刺そうとしたのはちょっと弁明のしようないけど」
私を庇ってくれつつも余計なことを言う乱歩さん
「……俺も、認めます。紫桜は誰より熱心に仕事をしていました」
……意外な、擁護だった
『……国木田さん?』
「なんだ、幽霊でも見たような目で」
ぎろりとこちらを見やる国木田さん
……私を庇うなんてなんだか意外だ
『……いえ。貴方は、芙羽梨さんの味方だと思っていたので』
「俺はどちらの見方でもない。理想の味方だ」
「ええっ、ひどい……っ!なんでよ、国木田さん……!」
泣き出してしまう芙羽梨さん
「芙羽梨さん、泣かないで……!」
中島さんと鏡花さんが芙羽梨さんを慰める
……本当にくだらない
「僕も!紫桜さんに退職勧奨はちょっと酷いと思います……紫桜さん、誰よりも真面目に仕事していましたし……」
『……賢治君……でも、私』
……芙羽梨さんのこと、刺そうとしたし
「……結論は覆らぬ」
社長はそのままそう告げる
「無理に従う必要は無い、といっただろう。それから、春憂は後で社長室へ来るように」
『……はい』
173人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朱鷺 - 太宰さんが馬鹿でウケる (1月30日 9時) (レス) @page25 id: b34111cf4c (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 サブ - お話全て読みました。感動です。死にます。 (1月19日 4時) (レス) @page24 id: 7ba6d2397a (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 - ふわり許すまじ!!紫桜ちゃん幸せになって…!! (1月17日 11時) (レス) @page1 id: 76044cacdf (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷 - 初コメ失礼します! こういう社畜系のお話大好きなんですよね〜 これ作った作者さん神でございます (1月13日 19時) (レス) @page18 id: bf74b10c25 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 社長オオオオオオ!、!夢主ちゃんを守ってあげてええええええ!!! (1月12日 17時) (レス) @page15 id: a350d82ee1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:riizumi7 | 作成日時:2024年1月10日 1時