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第42話 ページ42

そ「ここで何してたの?部屋間違えた?」

あくまで穏やかに話すそらるさんに、私も少しずつ言葉が出てくるようになった。

『…部屋は、間違ってなくて、あの、まふさんの部屋に……、あっ、LINE、LINEあります、確認してくださいっ、』

そうだ、LINE。これなら…!

急いで鞄からスマホを出してロックを解除し、LINEでまふさんとのトーク画面を開く。



A今から電車に乗ります
まふさんお疲れ様!気をつけて帰ってきてね!
Aまふさんの家の最寄駅に着きました
まふさん了解!
Aマンションに着きました
まふさんエントランスで部屋番号入力して、ロック解除するから



そ「……とりあえず中入ろうか。」

『あっ…はい…』

そらるさんが無遠慮に部屋の扉を開けて、私に先に入るよう促してくれる。

そ「まふまふ〜」

ま「あれっ、そらるさん?……って、Aちゃん、おかえり!」

『た、ただいま…です…』

そらるさんの声にパタパタと玄関まで出てきてくれたまふさんが私を見つけた途端笑って"おかえり"と言ってくれたので咄嗟に"ただいま"と言ってしまった。

ま「一緒に来たんですか?」

そ「いや、まふの家の前で挙動不審だったから声掛けた。」

ま「え゛っ!?!?ちょ、そらるさん、この子害悪とかじゃないですよ!?!?」

そ「んなの最初から分かってるよ。」

ま「もぉ…とりあえず上がってください。Aちゃんはお昼まだだよね?簡単なものだけど準備しておいたから食べて?」

『あ、ありがとうございます…!』

うわぁぁ、私のために…まふさん優しい…!

一応駅に着いたあとスーパー寄ってきたけど大丈夫だったみたい。

そ「え、昼飯あんの?俺もまだなんだよね〜食わせて〜」

ま「何でですかアナタの家隣でしょ自分の家で食べてきてくださいよ」

そ「良いじゃん。ほら、ついでにこの…Aちゃん?のことも聞かせてよ。」

あ…そうだった……いまだに何も説明してない…。

ま「…分かりました。Aちゃんは一旦荷物置いて着替えてからこっちおいで。ゆっくりで良いからね。」

『分かりました。』

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まなつ(プロフ) - コメント失礼します。ただ一人の私自身を思ってくれる、本当の私を見てくれる、そんな優しい誰かがすぐそばにいる、それを気付かせてくれる誰かがいる夢主ちゃんはとても幸せですね。素敵なお話をありがとうございます (2020年6月25日 23時) (レス) id: c0717d53d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゲッティ - 奇遇、私も埼玉住んでる (2020年6月13日 18時) (レス) id: 0adc01732d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 心春さん» これは世界中で理不尽ないじめと戦う皆の話です。貴方の心に響いたのならきっと貴方も過去(現在かもしれませんが)経験がおありなのでしょう。「結局誰も助けてくれない、けれど何処かに助けてくれる大人は必ずいる」をテーマに書いておりますのでコメント嬉しいです。 (2020年5月26日 7時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)
心春 - 泣いてしまいました。夢主ちゃんの周りに素敵な方達がたくさん居て、読んでいてとてもあたたかくなりました。これからも更新頑張ってください!楽しみにしてます。 (2020年5月26日 0時) (レス) id: dd23ca9c81 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しおさん» ありがとうございます。「貴方にとって優しい世界が何処かにある」をテーマに書いておりますので伝わっていたのはとても嬉しいです。 (2020年5月24日 19時) (レス) id: 72c92659fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月6日 12時

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