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第83話 ページ8

「そうか・・・恐らく、妾の妹に間違いないだろう・・・」


静かに目を伏せ、申し訳なさそうに言う、白い毛並みをした九尾の妖狐。

名は、琥珀。

妖狐の長ともいえる存在だ。


「やはりそうですか・・・」


紫苑も悲しそうに目を伏せる。


「すまぬ、紫苑。妾があんな約束をしてしまったからじゃ・・・」


「琥珀様が謝る必要はありません。妹君を御守りできなかった私達のせいです」


昔・・・・琥珀の妹の妖狐は、存在自体を消されそうになった。

それは免れたが、体は衰弱し、存在が不安定になってしまった。

彼女を救うため、琥珀はとある約束をしたのだ。


【鎮め者の体ならば、そなたを受け入れることが出来る。
いつか、そなたに鎮め者の体を捧げよう】


だが、生まれてくる鎮め者達は皆、たいして力を持っていなかった。

力が弱ければ、妖狐など受け入れられるわけがない。

だから、琥珀は、生まれてくる鎮め者達喰らわせた。

力を持つ者の出現を早まらせるために。



だが、強い力を持つ者はいっこうに生まれなかった。


「妹君は、もう、待つのは嫌なのですね・・・?」


「そうじゃな・・・それに、これ以上肉体がないままだと、本当に消滅してしまう」







『・・・・僕の体に入れて良いよ』




「A!起きていたのですか!?」


『最初から起きてたよ。紫苑、君は嘘をつくのが苦手だ。すぐ顔にでる。



・・・・で、琥珀?』


「・・・・・本当に、良いのか?A。

時が来れば、そなたの体は、奪われる・・・」


『それなら、その時が来るまで好きなように生きるよ。
悔いが残ったまま死ぬなんてまっぴらごめんだしね』


ニコッとAは微笑み、琥珀へ手を差し伸べる。


『早くした方がいいと思うよ。僕の気が変わったらどうするんだい?』



「・・・・本当に、良いのじゃな?」



『・・・・・ああ』

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haiki  - 感動、感動の一言です!失礼ですが、何となく『狐』と言う単語に惹かれてクリックしてみたら、本当にすごかったです!こらからも続けるのだったら、嬉しいのですが・・・これからも、頑張ってください。 (2016年12月29日 23時) (レス) id: 603df3e4f4 (このIDを非表示/違反報告)
柘榴 - めっちゃハマった!感動した! (2016年2月12日 20時) (レス) id: af6dad06a9 (このIDを非表示/違反報告)
ななえ - 感動しました。 (2016年1月13日 21時) (レス) id: 42f6409a50 (このIDを非表示/違反報告)
Head・phone - ハマりに、ハマった。 (2015年10月8日 13時) (レス) id: a1b07e2967 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 最高に いい小説でした! 最近 他の小説を読んでも あまり ピンとこない 小説 が 多かったんで この 小説に ハマり ました! これからも 小説作り 頑張ってください (2015年8月14日 1時) (携帯から) (レス) id: 222eea2be2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他1人 | 作成日時:2014年4月26日 15時

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