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「イタタタ…」


「Aさん、医者だったんですね」


「うん、恥ずかしながら…」


志村さんは新八君呼びになって、銀ちゃんさんは銀さんに進化した。


「Aはすごいアル!!物知りヨ!!」


そこまで褒められると照れる。
でも、正直なところ自分の腕に自身はない。


「そういえば、A。どうしてここがわかったんだ?」


「えっと、沖田さんって人に案内してもらって」


「クソサドアルか!?!」


ガタガタッと立ち上がって肩を掴まれた。
えぇ、そんな悪い人なの?


「あいつ…先に手ェ出しやがって…」


「たまたま道でぶつかっただけだよ、聞いたら教えてくれただけだから…」


お礼を持っていきたいけど、一体どこにいるのかわからないからどうしようもないのが現実。
…まって、神楽たちが知り合いなら会えるのでは。


「…万事屋さんに依頼を頼みたいんです」


「えっこのタイミングで?」


「きゅ、急ですね…」


「沖田さんのところまで、連れて行って貰ってもいいですか」


「ダメアル!!!銀ちゃん、絶対ダメアルヨ!!」


「俺も反対だな、真選組には連れて行きたくねぇ。ってか俺が行きたくねェ」


…私情丸出し…。
沖田さん、そんな危険な人には見えなかったけどな…


「お礼は弾みますよ」


「よし乗った!!どこだったっけ?ハワイ?真選組?何処にでも連れて行ってやろうじゃないのォ!!」


「最低だなアンタ!!!!」


そればっかりは、新八君に同感だった。
金で釣れるんだね、この人。


「…よかった、神楽もそんなにむくれないで。ただお礼するだけだから」


「今度、遊びに行ってくれるアルカ?」


「うん、もちろん」


「ほんとアルカ!?じゃあ行くヨロシ!!」


その前に、団子屋さんに寄って行こう。
沖田さんも団子は好きって言ってたし。


「ありがとうございます」


「良いってことよ」


金のためならな、と言った銀さんの言葉は聞こえなかったことにしよう。

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作者名:雪林檎V2 | 作成日時:2019年1月3日 11時

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