黒の片翼と理想と幻と【スマブラSP】

#40 終戦 ページ42

クラウド「はぁあっ…！」



セフィロス「フフフ…」




ここで終わらせる。
終わらせなければならない。
Aがセフィロスに飲み込まれてしまう前に…





クラウド「ぐっ…！」




明らかに感触はあるのに…！

なぜ一太刀が通らない…！


奴を始末しなければ…Aを取り戻さなければ…
俺が今ここにいる意味が無い！






クラウド「限界を越える…！」



セフィロス「！！」



クラウド「お前に俺とAの仲を断ち切れるはずがない！」



自分の中にある全ての力を解放したように、力が入る。
セフィロス目掛け、バスターソードを振り下ろそうとした、その時…






クラウド「…ぐっ…！？…」




突然視界が回り始め、力が抜ける。
手も、感覚が無い。




なぜだ…あと少し…あと少しなのに…！



俺は、こんな所で倒れるわけにはいかないのに…！




クラウド「A…」





セフィロス「力が抜けたのか、クラウド。
当たり前だ。ここは本来在るべき場所では無い。
生身の人間が入ってきて耐えられるはずがない。
さぁクラウド。惨めだな」




クラウド「…う…ぐ…」


まるで身体が重力で引きつけられるように重い。
目だってしっかり開かない…



ダメだ……終わるわけには行かない…





クラウド「はぁ………はぁ………」



腹這いになって、一歩一歩、Aに近づく。
揺れる視界の中で、必死にAを探す。
頼む…A…目を覚ましてくれ…







手探りでAのベッドへと辿り着き、その穏やかな寝顔を見つめる。
せめてもと思い、手に触れた。




クラウド「…帰ろう、一緒に…俺たちと…帰ろう…」









セフィロス「…どうやらここまでのようだな。
自力でここまでたどり着くとは…見上げた奴だ。
…ん…これは…指輪…？



…ほう、Aがクラウドに贈ったのか。
いいだろう。はなむけだ。」







A『…っ…』




セフィロス「A、気がついたのか…？さぁ、あと少しだよ…儀式を続けよう。」






A『返…して…返して…』





セフィロス「…！！」









ーゴゴゴゴゴー






セフィロス「！？地形が揺れている…
Aの記憶に、損傷があるというのか？？
…まさか…クラウド…




…そうか…そうだったのか…





クラウド、お前がここまで私の足を引っ張るとは思いもしなかった。
A…お前は…私よりこの男を取るのか…？




あぁA…愛しい我が子よ…


どうか私を忘れないでくれ…」

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