嫉妬深い彼氏は今日も絶賛嫉妬中その3

Q.それからのお話をしてもいいですか？ ページ12

ピピピ………


静かな朝の部屋に響く目覚ましの音


身じろぎをしようとすると、後ろから感じる体温に胸がキュッとなる

そっと頭だけ動かして後ろを見れば、美しい寝顔と細いのに意外としっかりしている腕が私のお腹を抱きしめているのが見えて、寝ぼけているフリをしてその頬にキスを落としてから、愛しい彼の身体を揺らせば漆黒の美しい瞳が開いて私を見た



「おはよう勝利」

『おはようA』


スッと私の頬に勝利の手が伸びる

それを合図に目を閉じれば、ゆっくりと彼の顔が近づくのを感じた………


あの事件以降、私と勝利はまた同棲を始めた

最初は自分の部屋に帰ろうとしたんだけど人間、危機的状況に陥ると後からでも恐怖が襲ってくるもので、車から降りた途端私の身体はカタカタと震えが止まらなくなってしまったのだ


それを見た勝利が、行き先を私の住む部屋から自分の住む部屋に変更して、その日私は勝利に一晩中抱きしめられて、ようやく眠りについた時には夜もかなり更けていた


そこから、自分の家に帰ろうとしたんだけど帰ろうとするたびに、勝利が悲しそうな顔をしていたから最終的に、同棲しようということで新しく部屋を借りて、私と勝利は一緒に住んでいる

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