8話 ページ10
「これを、消してくれ。」
『ん。いいでしょう!呪印を解く事は難しくないけど、気持ちが無いと解けない。しっかりと気持ちを持っておくんだよ。』
「分かった。」
「サスケ。」
「…煩いぞ、ウスラトンカチ。」
「なっ!?!?お前ねぇ、少しくらい俺にはそういう事、言うのやめたらどーなの?」
『よし!とりあえず、戻るよ。』
凹むカカシとフンッとそっぽを向くサスケの肩をポンッと軽く触る。いつのまにか空間が変わり、火影室へ戻っていた。
「あ、サスケ!!!お前、どうするんだってばよ!」
「サ、サスケくん。」
「俺は、色々な事をAから教えてもらった。正直、俺にはまだ理解出来ない事も沢山ある。だが、大切な事を教えてくれたAが言うホンモノの強さに、興味が湧いた。俺はAに弟子入りする。その為にはまずこの呪印を捨てる。」
「ほ、本当か!サスケ!!!」
「サスケくん、良かった……。」
サスケの言葉に火影室にいた全員が安堵し、ホッと息を吐く。
ナルトに関しては嬉しそうにサスケへ駆け寄り、サクラは翡翠色の綺麗な瞳からポロポロと涙を零し、泣き始めた。
しかし、カカシとAの2人は勝手に弟子入りされた事に驚き、ポカンと口を開けた。
「……相変わらず、ウザいなお前たちは。」
『サスケ、いい加減にしなさい!!!』
「ちょ、A、やりすぎじゃ…」
『カカシさんは黙っててください!
サスケ!勝手に弟子入り志願して、しかもなった事になってるし。私はね、仲間を大切にできない言葉を吐く様な子を弟子として、認めないからね!!』
「いっ、、ってぇーな。…分かったよ。」
思いっきりサスケの頭にゲンコツを落とし、その素早さにはサスケも避ける事ができず、またカカシでさえ止める事ができなかった。
サスケに怒りながらも、その愛情溢れる言葉に皆手を出す事はできなかった。誰1人として、サスケの事をここまで叱れた人は居なかったのだ。当たらず触らず、いつか分かってくれるだろうと曖昧な言葉を振りかざし、その場を逃れてきたのだ。
「はっはっはっはっ。A、サスケの呪印はいつ消す?場所は?」
『んー。そうですねぇ。見た感じだと今からでも解けると思いますけど、明日にしますか。』
「分かった。なら明日部屋を用意しておこう。」
豪快に笑う綱手に、苦笑いを浮かべるシズネとカカシ。そして目の前で友が殴られている様子を見て驚きを隠せないナルトとサクラ。
綱手の言葉により、解散となった。
98人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かな(プロフ) - とても面白いです!応援しています(*^^*) (2022年5月23日 23時) (レス) @page40 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たろ | 作成日時:2019年2月25日 22時