【NARUTO】愛の一族が貫く愛＜うちは一族＞ (ページ38)

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36話ページ38

カカシがさりげなくAの前に立ち、元生徒たちとAの間に入り込む。

「あのね、一応任務中なんだから集中してくれる？」

「わかってるってばよ！」

「はーい。」

「ふんっ。」

それぞれがカカシの言葉に頷き、偵察相手がまだ来ないのかと3人は見守る。
カカシはAの方へ向き、ポンっと頭を撫でるとそのまま持ち場へ行き、何事もなくこの任務が終わる様に見守る。
Aはぐいっと涙を拭うと、いつもの様にニコッと笑い、Aの持ち場へと移動した。

「……来たってばよ！！」

「静かにしろ、ウスラトンカチ。」

「そうよ、ナルト！！」

「何だとサスケェ！！！」

「……なんか、怪しくないか？」

「え？……確かに、ソワソワしてるわね。」

「……何をそんなに、気にしてるんだってばよ。」

3人は目の前に現れた偵察対象となっている人物な行動に、いささか疑問を感じていた。まるで何かに怯えている様にも見えるし、逆に興奮状態にも見えなくはない。

「なんだろう…。この嫌な感じ。」

『……カカシさん、嵌められましたね。』

「そう思う？」

『皆、戦闘戦になるから覚悟しておきなさい。』

3人がコクリと頷き、より一層周囲と偵察対象に警戒し始めたその時。辺りが一気に、霧の様な何かで覆われ始めた。

「っちぃ、厄介だな。」

「何かの忍術ね。対象もこれじゃ見えないわ。」

「仕方ねぇ。俺の影分身で対象は保護するしかねぇってばよ。」

「接触して良いわけないだろ！！ナルト、俺らは偵察対象者に、嵌められたと考えろ。」

『喧嘩はあと！！おいでなすったよ。』

「抜け忍か…。厄介だな、俺は大きい奴を相手する。後の2人は頼んだぞ。」

霧が段々と濃くなり、周りが見えなくなると敵は現れ、戦闘戦が始まった。