2話 ページ4
「あ、もしかして先客中でした……お前、まさか。」
『……嘘。つ、綱手様、私はこれで……!!!』
「な〜んで逃げようとするのかな??」
『い、い、いやぁ。なんでですかね?』
カカシが戌の仮面を被った暗部の姿を捉えると、驚いたような表情をすると同時に少し安堵した様な表情も見て取れた。
しかし、相手は驚愕すると同時に逃げ出そうとするので逃れられない様に、彼女の両肩を掴みニヤリとして笑いながら(目は1ミリも笑っていない)、声をかける。
冷汗をかきながら、面越しにも分かるほどの苦笑いをしていそうな声で質問に応じる。
「そこまでにしてやれ、カカシ。それにまだ報告が終わっていないだろう?」
「綱手様、お茶を淹れてきました。ってナルト君!?大丈夫!?」
「あ、シズネさん。ナルトの事は放っておいて大丈夫ですよ!」
「そ、そうなの??」
怒っているカカシを綱手が沈めつつも、Aが逃げ出そうとしている姿に喝を入れると、そこにお茶の用意を終えたシズネが壁に埋もれているナルトに驚きながらも、シズネはお茶を綱手が座っている机の前に置く。
「先ほどの任務については、少し落ち着いて話をしないか。お前らの任務に関する報告はまた後で聞く。少し席を外してくれ。」
「えぇー!?綱手のばーちゃん、それはないってばよぉ〜。」
「しかたないでしょ、ナルト。早く行くわよ。」
「サクラちゃん!!!痛いってばよ!?」
「…なんでうちはの家紋を背負っていやがる。」
ナルトとサクラがやり取りを行いながらも、サクラがナルトを引っ張って行く形で火影室を出ようとしている時に、今まで口を一切開かなかったサスケが口を開いた。
驚きと憎しみが混ざっている、そんなサスケの複雑な声が火影室に響いた。
『……ん??あれ?もしかして、サスケ??』
「…!!…何故、俺の名前を知っている。」
「…とりあえず、暗部の恰好をやめたら?お前もそんなに殺気を出さないの。」
『それもそうですね。』
サスケは自分自身の名前を知っている事により一層緊張した面持ちで、殺意を名前を呼んだ相手に対して一気に向ける。
見兼ねたカカシがAに提案を持ちかけながらも、サスケには宥める様に頭の上にポンっと手を置く。
Aはカカシの提案に頷き、スッと利き手である左手を前に出して片手で印を結ぶと、ボフンっと忍術特有の煙が彼女を包み込んだ。
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かな(プロフ) - とても面白いです!応援しています(*^^*) (2022年5月23日 23時) (レス) @page40 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たろ | 作成日時:2019年2月25日 22時