11話 ページ13
『さて、サスケ。とりあえず、呪印は解けるだろう。ただ、お前の気持ち次第になる所もある。しっかりと気を持て。』
「あぁ、分かった。」
『で、カカシさん。万が一の時には、宜しくお願いします。』
「分かった。ま、無いだろうけどね。」
Aの言葉に真っ直ぐ目を見据えながら、力強くしっかりと頷くサスケに、にこりと微笑む。
サスケは万が一という言葉を聞き、眉間に皺を寄せるが、お前じゃないよ。と言われ少しだけ安堵する。
『それじゃ、その中に入って。気持ちを強く持つんだぞ、良いね?始めるよ!!』
「…っは!?!?うっ、、ぐっ、、、。」
サスケを座らせて後ろに立つと印を結び、チャクラを練り込む。その途端、サスケが首を抑えて苦しみ出す。Aは静かに首元に手を当てると、その手の中にシュルシュルとカカシがかけた呪印が吸い込まれ、少しずつ大蛇丸の呪印も姿を現す。
どれくらい時間が過ぎたのかは、誰もわからなかったが、カカシ的には直ぐだったようにも感じられた。
『ふぅ。終わり、ました。』
少し息切れをしながら、カカシに笑いかけると先程まで苦しんでいたサスケも、随分と柔らかい表情で床へ倒れていた。
そんなサスケを優しく抱き起こし、そのまま抱きしめて抱えると、カカシと共にその部屋を後にした。
「A!無事に終わったのか!」
『とりあえず、は。一応サスケの診察をよろしくお願いします。』
綱手が待つ部屋へと入ると、直ぐに席を立ち、シズネと共に駆け寄る。
ベットにサスケを寝かせて、簡単に報告をすると綱手は頷いた。
「うむ、分かった。…だが、お前もだぞ?」
『い、お疲れ様でしたぁぁぁ!!』
「ちょ、こら!待て!!!カカシ!!」
「病院嫌いは治ってないのね、A」
逃げる様に居なくなったAに対して、追うように叫ぶ綱手。それを見て、昔を懐かしむようにボヤくカカシに喝を入れ、綱手とシズネはカカシを見送ったのであった。
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かな(プロフ) - とても面白いです!応援しています(*^^*) (2022年5月23日 23時) (レス) @page40 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たろ | 作成日時:2019年2月25日 22時