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10話 ページ12

迎えた翌日。

朝早くに集合と言われ木の葉病院まで続く道を1人、ポケットに手を入れたまま歩く少年。
表情は一夜経って、少し落ち着いているように見える。その目にも復讐の事が大きく写っている様な暗い瞳では無くなったように見える。

「お、来たね、サスケ。」

いつから待っていたのか。
木の葉病院の近くに生えた大きな木の上で、いつものようにイチャパラを堂々と読みながら、サスケに声を掛けると、音も無くサスケの隣へ着地する。

「お前、表情が全然違くなったね。」

「案内しろ、カカシ。」

「はいはい。こっちだよ。」

指摘された事に対して、恥ずかしさを覚えたのか、ふいっとそっぽを向きながらカカシの事を促す。その表情の変化を感じとったカカシは少し嬉しそうな様だった。

【手術室】

そう書かれた部屋の前で立ち止まるカカシに、一抹の不安を覚えたサスケはカカシを見上げる。

「…呪印を手術で取るのか?」

「そんなわけないでしょーよ。この部屋を空けといてもらったんだって。霊安室の方が良かった?」

「…いや、こっちで良い。」

少し硬くなった表情を見せながらもあくまでも強気でいたいサスケは、真っ直ぐ前を見つめる。
その様子を見て少し笑うカカシだったが、扉が開き、同じように前を見据えた。

「……おい、寝てないか、あいつ。」

「んー。寝てるねぇ。ほら、Aサスケが来たよ。早く起きな。」

『んー。もうそんな時間…?』

ぽりぽりと頭を掻きながら起き上がると、大きく1つ蹴伸びをしてサスケのことを見る。
上から下まで撫でるように見つめた後、目を見つめ、瞳の奥まで見られてしまうのでは。と緊張さえする程、じっと見つめあげる。

「な、なんだよ。」

『いいや。良い顔になったなと思って。』

余りにも見つめられ、サスケも流石に恥ずかしくなったのか、少し上ずった声を出すと、頭にポンっと手を置かれ、ニコッと笑うと撫でながら、先程もカカシに言われたのと似た言葉を掛けられる。

「昨日、あれからずっとこれ書いてたの。」

『はい。準備するの忘れてたなぁと思いまして。急いで書いたお陰で、寝られませんでしたよ。』

「これを、あの後に書き終えたのか。」

「ま、スペシャリストだから安心して任せな。」

感心するサスケとカカシにあっけらかんと笑いながら答えるA。安心させる様に、カカシはサスケの肩に手を置いて頷いた。

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かな(プロフ) - とても面白いです!応援しています(*^^*) (2022年5月23日 23時) (レス) @page40 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たろ | 作成日時:2019年2月25日 22時

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